『RED COW』中山絵梨奈さん・黒澤はるかさんインタビュー
大金持ちゆえのしがらみに嫌気がさしてひとりで日本を旅する上海の大富豪の娘・凛凛は、会津若松で観光ガイドの青年・真鍋と出会う。寡黙だが誠実な真鍋と凛凛はお互い惹かれ合っていくが、凛凛の父親が差し向けた二人組が凛凛を連れ戻しにやって来た。旅館の仲居・広美たちも巻き込んで、事態は想像もつかない方向に!?
中山絵梨奈さんと黒澤はるかさん、映画やドラマで活躍する注目の若手女優おふたりが出演する『RED COW』は、個性豊かな登場人物たちが会津若松と上海を舞台に繰り広げる、笑いあり、アクションあり、予測不能のシュールな展開ありの“スーパーアクション・ブラックコメディ”。中山さんはヒロインの強気でわがままなお嬢様・凛凛を、黒澤さんはコケティッシュでちょっと危険な旅館の仲居・広美を演じ、真鍋役の松田優さんをはじめとする実力派キャスト陣に引けをとらないインパクト充分な演技を見せています。
大塚祐吉監督の作り出したユニークな作品世界を華やかに彩った美女おふたりに、撮影から3年を経て公開される『RED COW』について、たっぷりとお話していただきました。
(写真右・中山絵梨奈さん、左・黒澤はるかさん)
中山絵梨奈(なかやま・えりな)さんプロフィール
1995年生まれ、千葉県出身。2008年に第12回ニコラモデルオーディションでグランプリに選ばれファッション誌「ニコラ」専属モデルとしてデビュー。2009年に短編映画『あとのまつり』(瀬田なつき監督)に主演して以降ドラマや映画でも活躍、2012年に「仮面ライダーウィザード」(テレビ朝日)で悪の幹部とその妹の二役を演じ注目を集める。
最近の出演作にドラマ「男子ing!!」(2012年・TOKYO MX)「ワオ」(2014年・フジテレビ)、映画『PRECIOUS STONE』(2013年/貞方祥監督)『眠り姫 Dream on Dream』(2014年/上野コオイチ監督)『放課後ロスト/Episode2 らくがき うわがき』(2014年/名倉愛監督)など。
黒澤はるか(くろさわ・はるか)さんプロフィール
1990年生まれ、東京都出身。2008年にショートドラマ「高校生クイズ青春白書」(NTV)でドラマ初出演。その後も数多くのドラマやミュージックビデオ、CMなどに出演し、映像作品にとどまらず舞台でも活躍する。2014年よりラジオ日本の情報番組「60try部(ロクマルトライブ)」木曜日レギュラーをつとめている。
最近の出演作にドラマ「ヴァンパイア・ヘヴン」(2013年・テレビ東京)「なるようになるさ。」(2013年・TBS)「恋する日本語」(2014年・BSフジ)、映画『真・兎 野性の闘牌』(2013年/小沼雄一監督)など。映画『罪の余白』(大塚祐吉監督)が2015年公開予定。
「16歳、高校1年生の自分で演じられたのがよかったなと思います」(中山)
―― 『RED COW』はちょっと変わった雰囲気の作品になっていますね。ご出演されての感想をうかがわせてください。
中山:『RED COW』はアクションコメディなんですけど、私はコメディ作品が初めてだったのですごく嬉しかったです。また、楽しんで演じられる役だなと思いました。私が演じた凛凛はわがままな子で、監督からもアドリブを入れるようにアドバイスをいただいたので自由に演じることができました。現場もとっても楽しかったです。
黒澤:私も、とにかくこの作品は楽しかったという印象が強くて、私にとっては映画というもの自体『RED COW』が初めてだったんです。なので、現場に入ってから役者同士でどんどん台本に書いてある以上のことを生み出していくという作業がすごく楽しくて、映像となったのを観たときには達成感もありましたし、監督の世界観と役者とが混ざってできあがったものがすごく面白いなと感じました。
―― おふたりが演じられた役は、中山さんの凛凛も、黒澤さんの広美も、かなり特徴のある役ですよね。
中山:フフフ、はい(笑)。
黒澤:そうですね(笑)。
―― そういう役を演じるにあたって、どうキャラクターを作り上げていったのでしょうか?
中山:凛凛は、やってることもけっこう強烈だったり、言ってることもけっこうキツかったり(笑)、すごくわがままで気が強い子なんですけど、監督からは「チャーミングな部分を出して、わがままを言ってもかわいく聞こえるような愛されるキャラクターにしたい」と言われていました。それから、モデルという設定なので、どこかカッコよく見せようと意識していました。わがままで自分勝手ではあるけれど、中身のチャーミングさと、外見ではモデルのカッコよさを見せたかったので、立ち方とか動きとかも気にしていました。
―― 凛凛の内面を表現する上で特別に意識されていたことというのはありますか?
『RED COW』より。中山絵梨奈さん演じる凛凛(右)と松田優さん演じる真鍋。ふたりの関係は次第に変化していき……
中山:やっぱり、凛凛ってちょっと子どもっぽいんです。凛凛の設定は20歳なんですけど、撮影したのは3年前で、私16歳だったんです。凛凛の強がり方って思春期というか反抗期みたいな強がり方だと思うんです。それが16歳の自分に合っていたというか、いまだと私は19歳で、もう反抗期も終わっているので16歳のときほど反抗期的な部分を素直に出せないと思うんです。あのときの、高校1年生の自分で演じられたのがよかったなと思います。
―― 黒澤さんはいかがでしょう?
黒澤:広美って、お酒を飲んで酔っているシーンが多いんです(笑)。台本には「酔っている」とは書いていなくて普通のシーンだったところも、実際に現場へ行くと酔っているシーンに変わったところもあって、酔っているシーンが多くなっていったんですね(笑)。最初に台本を読んだときの広美の印象は「自意識過剰で自分のことが大好きな女の子」でした。それをベースに現場で監督と話していると「自由な部分とか周りから愛されるような部分もどんどん出して演じていいよ」と言ってもらえたんです。なので、広美というキャラクターが活きる部分は、私の持っているものを最大限に表現したいなと思ってやりました。
―― 広美の場合は髪型とか衣裳とか、外見も普通のキャラクターとは違った感じですね。
黒澤:すごく新鮮でした。この映画はストーリーも映像も、普通ではあり得なくて映画だからできるというシーンがたくさんあると思うんですけど、髪型とか衣裳もそのひとつで、そういう部分があったからこそ醸し出せる世界観だったので、髪型と衣裳はすごく重要だったのかなと思いました。
―― 中山さんは当時の自分と役が合っていたというお話がありましたけど、おふたりそれぞれ、演じた役とご自身の共通点とか、あるいはここは違うところだという部分があれば教えてください。
中山:はじめに凛凛という役の設定を見たときに、私は当時「ニコラ」という雑誌のモデルをやらせていただいていて、モデルという共通点があったので「きっといまの自分にしかできない」って思いました。それと、私も凛凛と同じで、わりと素直に表現できないタイプなんです(笑)。たとえば、ちょっと寂しかったりとかそういう感情を素直には出さないんです。私は凛凛みたいに気の強い吐き出し方はしないで、どっちかというと黙っちゃうタイプなんですけど、素直になれないという部分は共感するところはありました。
黒澤:私の場合は、基本的には似てないとは思うんですけど……。
―― 広美に似てるとちょっと危ないですよね(笑)。
黒澤:そうなんですよ(笑)。でも、自分の世界に入るという部分はすごく似ているなって思いました。私はこの映画を撮っている当時は基本的にお酒も飲まなかったんですね。その分、お酒を飲んでいる人を観察できたというところもあるんですけど。広美は酔って自分の世界で楽しむし、私はお酒は飲まないけど自分なりに楽しめるし、そうやって「自分が楽しめる」というスタンスを持っているという部分は広美と似ているのかなと思っています。
「すごく笑いをこらえながらやったのを覚えています」(黒澤)
―― 凛凛も広美も主人公の真鍋に対して好意を持っていますけど、いわゆる恋愛とは少し違う感じかなと思いました。おふたりは、それぞれの役の真鍋に対しての気持ちはどう捉えていましたか?
中山:凛凛は、真鍋に対してすごく自分と似た部分を感じていると思うんです。真鍋も凛凛も、自分の中に生まれた感情を素直に表すのが苦手なふたりで、凛凛はその出し方が気の強いほうなんです。真鍋は逆に自分の中に全部しまいこむほうで、人と喋るのもあまり得意じゃないし、自分の中にズカズカ入ってこられそうになると引いちゃうし、凛凛とは全然違うんですけど、でも根本はきっと同じで、お互いに自分に近いものを感じていて、お互いの前では強がらずに素の部分を出せたりするんですよね。劇中で凛凛は不安定なので、真鍋の隣にいるのが安心感があって居心地がよくて、だから一緒にいたかったんだと思います。
黒澤:広美もやっぱり真鍋に恋心を抱いているんですけど、逆に広美は自分とは正反対の真鍋に惹かれているという部分があるんだと思います。あと、やっぱり広美は世渡り上手というか、たぶん好きな人ができてもうまく転がせるようなタイプだと思うんです(笑)。でも真鍋はそれにうまく乗っかってこない。たぶん真鍋はシャイな部分もあるんだと思うんですけど、それによって広美はさらに燃えてきて(笑)。
中山:うんうん(笑)。
黒澤:少し楽しんでいるっていうところもあると思いますね。いつも「いつかうまく落としてやろう」って誘惑しに行くけど「今日もダメか」みたいな(笑)。でも、毎回作戦を練って楽しんでいたり、「絶対私が落としてやる!」みたいなそこまで嫌味のある感じではないと思います。ナチュラルに楽しく恋をしているという感じですかね。
―― 真鍋を演じられた松田優さんの印象はいかがでしょう?
中山:私は初めてお会いしたときに、すごい大きい方だなって思って(笑)。でも、すごく気さくな方でした。私はヒロインを演じさせていただいていたので、それをプレッシャーに感じさせないようなサポートをしてくださったというか、撮影の合間にはいつも声をかけてくれたり、お芝居と関係ない話で和ませてくださいました。それから、私がすごく覚えているのがアクションシーンなんです。道場での真鍋のアクションシーンがあるんですけど、松田さんはそこをご自分で考えてやっていたんです。すごくカッコよくて、こだわりもすごく持っていて、1回やってもご自分で気になるところがあったら「もう1回やりたいです」と言っていて、すごかったんです。
黒澤:私は凛凛ほどは真鍋と一緒のシーンが多くなかったんですけど、その分、広美が酔っ払って真鍋のところに行くシーンとかは自分で空気を作らなくてはいけないし、お会いする前には松田さんがどんな方なのかなとすごく気にしていたんです。それで、初めてお会いしたときにすごく優しい感じでお話をしてくださったので、そのときに真鍋と広美のシーンはやりやすくなったなと思った部分があって、すごくよかったです。
―― おふたりそれぞれ、好きなシーンとか気に入っているシーンがあれば教えてください。
中山:凛凛が真鍋とお風呂に入るシーンがあるんです(笑)。そこは凛凛の大胆さもすごく出ているし、凛凛の本音も出ているんです。いつもは真鍋と凛凛の周りに誰かしらいることが多いんですけど、そのシーンは本当に真鍋とふたりだけで、凛凛は家族について話したり、真鍋も自分が休みの日にどんなことをしているかとかの会話をするんです。唯一と言ってもいいくらいふたりが本音を見せるシーンだったので、そこはすごく好きです。
『RED COW』より。黒澤はるかさんが演じる広美(手前左)は、同僚のキミカに決闘を申し込み……
黒澤:私は、スコップを使うシーンがあって、やっぱりそのシーンですね(笑)。木村圭作さん(凛凛を追ってきた男・吉本役)と絡む部分なんですけど、やっぱり大塚監督の作品だからこそできたシーンで、広美のキャラクターもすごく表れている部分でもあり、すごく気に入っています。あと、同じ仲居のキミカという子に広美が決闘を挑むシーンがあって、そこは「好きに演じていいよ」と言ってもらえたシーンなんです。なので、現場のみんなで楽しんでできた部分かなと思っていて、すごく笑いをこらえながらやったのを覚えています。そこもすごい好きなシーンですね。
中山:私も決闘を挑むシーンはすごく好きなんですよ。すごく魅力的だなあって思って。
黒澤:ありがとうございます(笑)。
―― そのスコップのシーンも含めて、広美はクライマックスのあたりではどんどん激しくなっていきますよね。そういうところは黒澤さんはどんなお気持ちで演じられていたのでしょうか?
黒澤:正直なところ……すごく楽しんだ部分ですね(笑)。広美だからこそ許されるキャラクターでもありますし、ほんとに現場に入ったときから役が始まっていて、一緒にやる木村さんも「どんどん来ていいから」みたいな感じで言ってくださいましたし、木村さんのリアクションに実際に楽しませてもらえていたので、役作りで「ここはこうしよう」とか考えるよりも、自然に出てきた演技だったかなって思います。
―― 凛凛が真鍋に、ある決断というか気持ちを伝えるシーンがありますよね。個人的にあのシーンは印象的だったのですが、中山さんはあのシーンは演じていていかがでしたか?
中山:あそこのシーンは監督さんに初めて褒めてもらえたシーンで、あのシーンを撮るときに松田さんがすごく雰囲気を作ってくださっていたんです。その松田さんが作ってくれた雰囲気に私も乗っかってできたというか。あそこって、凛凛が一歩成長できた部分でもあるので、私も印象に残るように演じたいなという想いでやっていたんですけど、監督さんに「いまのシーンよかったよ」と言ってもらえたので、すごく嬉しかったシーンです。
―― あと、先ほど挙げていただいた決闘のシーンからの流れで、凛凛も加わっての卓球対決がありますね。
中山:卓球はめっちゃ楽しかったです、本当に(笑)。
―― あれは実際に試合をするみたいにして撮っていたんですか?
黒澤:はい、そうです。(中山さんに)ね?(笑) ちょっと前からすごくスパルタ練習をして(笑)。
中山:あそこは一番リハーサルしました。3日前くらいから監督に「卓球するから」って。それで「みんな普段から卓球をしている人の設定にしたいから、ちゃんと素振りの練習しておいて」みたいなことを言われて(笑)。
黒澤:みんなでフォームとかチェックしあって、飛び込み方とかね(笑)。
中山:そう(笑)。3日間くらい、撮影終わってからみんなでひとつの部屋に集まってやっていました(笑)。
「お芝居はずっとやっていきたいと思えたもの」(中山)「すごく責任のあるものだなって感じます」(黒澤)
―― もし、おふたりが別の作品でまた共演するとしたら、どんな役をやってみたいですか?
中山:ええっ?(笑) 難しいですね(笑)。
黒澤:姉妹とか?(笑) 姉妹なんだけどもう1回恋敵で、それでラストは私が勝つ感じのストーリーをやってみたいですね(笑)。
中山:アハハハ(笑)。そうですね、私も、それこそ姉妹とか、すごく心を許しあっているような役をやってみたいですね。姉妹じゃなくて親友とかでもいいんですけど、掛け合いがたくさんできるような役をやってみたいです。
黒澤:うんうん。
―― 中山さんも黒澤さんもお芝居以外のお仕事もされていますが、ほかのお仕事も経験している上でのお芝居の魅力とか、逆にお芝居のここが大変というところがあれば教えてください。
中山:私は飽きっぽい性格なんですが、気づいたらお芝居というものにすごく興味を持って追求していこうと思っていたんです。初めてこんなにハマれたものというか、前は台本に書いてあるものを「この役はこういう子」ってイメージしてそれっぽくセリフを読むという作業しかしていなかったんですけど、最近はワンシーンに対して台本を読む時間もすごく長くなったし、何時間ってかけて考えるようになったし、そうなったら前よりもっとお芝居が楽しくなってきたんです。きっとこれからもずっとそういうのが続くんだろうなと思うし、初めてずっとやっていきたいと思えたものですね。
黒澤:やっぱりお芝居ができるということは、その作品の中だけではあるけれど、自分じゃない誰かの人生を生きられるわけじゃないですか。だから、いろいろなところに自分を連れていってもらえるところが芝居の魅力だなって思うんです。でも、観ていただくお客さんには、私の芝居ひとつでその役や作品の印象が変わってしまうわけでもありますし、そういう部分ではすごく責任のあるものだなって日々感じます。
―― これから先、挑戦してみたい役はどんな役でしょう?
中山:私はとても気の強い役をやることが多いので(笑)、天真爛漫な役をやってみたいです。
黒澤:まだやったことのない役がたくさんあるので、これと決めずにいろいろやってみたいんですけど、いま24歳で、この年齢になったからできる役も増えてきたと思うんです。たとえばお母さん役とか、私は母になったことがないので未知ですけど(笑)。なにかにとらわれるのではなく、なんでもやってみたいですね。人間じゃない役でもやってみたいです。クローン人間とかロボットの役とかでもいいですし、シリアスなものとかも挑戦してみたいです。ちょっとやさぐれた役とか、翳を持っているような役はすごくやってみたいですね。
―― おふたりとも『RED COW』のあとにいろいろな作品にご出演になっていますが、いま振り返ってみて『RED COW』で得たものというのはどんなことでしょう?
中山:私は、演じるのってすごく勇気のいることだと思うんですけど、ちゃんと勇気を出して自分の思ったことを表現したりということをすごく学ばせてもらいました。長編映画で主演をやらせていただくのは初めてだったので、最初はすごくプレッシャーとか「どうしよう」という想いもあったんですけど、だからこそ役にまっすぐ向き合わないといけない状況を作っていただきました。自分が臆病になってやっていたら作品の意図が違ってきてしまうし、そういう「もっと勇気を持ってやる」ということを教えてもらった気がします。
―― 凛凛を演じた経験って、この作品のあとで中山さんが出演された「仮面ライダーウィザード」の役にも影響しているのかなと思ったのですが、中山さんご自身はどう感じていらっしゃいますか?
中山:『RED COW』をやってから演技に対する気持ちが変わりました。この作品をやって自分の未熟さというか、自分がこんなにもできないんだということを知ったし、役に対して愛情を持って作り上げるということをこの作品で教えてもらったんです。この作品に出会ったから「仮面ライダー」のオーディションも受かったと思うし、1年間できたと思います。
―― 黒澤さんはいかがでしょう、振り返ってみて。
黒澤:私は、役者として自分の演じる役をさらに生み出していくというか、自分からいろいろなものを発信して役を作っていって、それを楽しむということをすごく学ばせてもらった作品だなって思います。最初は1冊の台本ですけど、そこから役を作っていってこの映画のような世界観にまでなるんですよね。そして、今回出演されていた役者さんが、みなさんそれぞれすごくいろいろなものを持っていて、それを出していて、みなさんが出しているものとの掛け合いがすごく楽しいというのを感じさせてもらった作品ですね。
―― では最後に『RED COW』の公開を前にしてのお気持ちと、映画の見どころをお願いします。
中山:「やっとみなさんに観てもらえるんだ!」という感じですね。撮ったのが3年前なので「いつ公開されるんだろう?」というのはずっとどこか頭の隅にあったんです。出てくる人もすごいハチャメチャだし、お話もハチャメチャなところとかよくわからない行動とかもたくさんあるんです(笑)。でも、この映画ではなぜかそれが成り立っているし、きっと観てもらった方たちにすごく楽しい気持ちになってもらえる映画だと思うんです。魅力がいっぱいある映画です。キャラや衣裳も魅力になっていて、私、実は仲居さんたちの衣裳がすごく着たかったんです(笑)。
黒澤:えっ、そうなの?(笑)
中山:うん、かわいかったので、あれ着たかったんです(笑)。きっと、この映画は新しいジャンルです。
黒澤:私もやっと公開なので、観てくださった方がどんな印象を持つのかをすごく楽しみにしているんですけど、この作品ならではの、すごくキャラの濃い登場人物たちに注目して観ていただきたいなと思います。この映画は、観ていただいた方によって思うことがそれぞれまったく違うと思うんですよ。なので、映画を観たあとに「自分はどう思ったのか」ということも感じてもらいたいなと思います。
中山絵梨奈さん(右)と黒澤はるかさんはおふたりとも会話のひとつひとつがとても魅力的でチャーミング。そのイメージからは想像できないような『RED COW』でのおふたりを、ぜひお見逃しなく!
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(2015年3月4日収録)
RED COW
- 監督:大塚祐吉
- 出演:松田優 中山絵梨奈 木村圭作 宮川浩明 黒澤はるか ほか
2015年3月28日(土)より シネ・リーブル池袋にて1週間限定レイトショー