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『バースデー・ウェディング』には、男女の愛、夫婦愛、母子愛…といくつもの愛情が溢れている。すべては普遍的で、忘れがちな感情たち。自分がどれほど周りを愛し、愛されているのか…結婚式という人生でもっともドラマティックな瞬間をきっかけに、日常のかけがえのない愛を気付かせてくれる心温まる純愛映画がここに誕生した。監督は「天体観測」「美女か野獣」「東京湾景」など人気ドラマを多数手掛けてきた田澤直樹。上原美佐、木村多江のふたりが母子の、16年も時を隔てた心の通じ合いを見事なまでに繊細に描いている。実力派俳優・田中哲司。個性派俳優・忍成修吾にも注目。
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21歳になった千晴(上原美佐)は、結婚式の前夜、父(田中哲司)の礼服のポケットから1本のビデオテープを見つける。タンスの奥にふと目をやると、そこにはビデオカメラとともにほかにも数本のテープが、箱の中に大切に置いてある。『千晴誕生』『千晴1歳』『千晴2歳』『千晴3歳』『千晴4歳』――家族で過ごした数々の思い出がそこにあった。千晴は懐かしさから『千晴5歳 千晴へ』と書かれたラベルが貼ってあるテープを手に取り、再生してみることにする。無邪気に海岸を走る小さな自分、父と母。砂嵐とともに映像が終わったかと思われた瞬間、流れてきたのは若くして亡くなった母(木村多江)が千晴に宛てた切なくも愛情溢れるビデオレターだった…。
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