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ポレポレ東中野
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ビタースイート

2005年12月10日(土)より、ポレポレ東中野にてレイトショー

2004年/カラー/58分
イントロダクション
 それは、運命的な一夜の過ちから始まった。結婚を間近に控えた女は、狂おしくも恋の虜になり、妻子もちのレストランのオーナーは、女の盲目的な愛に戸惑いながらも人生の岐路に立つ。そして、その妻の人生を変える出来事に発展する。妻もかつて、夫に言えない過ちを犯していたのだった…。
 本作は<SEXから始まる恋愛>を愛しくも切なく、そして官能的に描いた、大人の恋愛ドラマの傑作である、ビターとスイート、人生の苦味と甘さ。若い女のスイートの可憐さと、妻の今までの人生を感じさせるビターな気高さに、激しくも揺れ動くもう若くない男のセンチメンタルな憧憬を、丁寧に切りとってみせる。
 監督は36歳の女池充。主にサトウトシキ監督作品の助監督を経て、28歳でピンク映画デビュー。8作目の本作を撮り終え、文化庁の留学制度でニューヨークへ映画修行に出た。本年10月帰国予定。
 脚本は西田直子。田尻裕司、女池充ら若手のピンク映画らと多く組み作品を発表。本作は彼女の初期作品で以前より映画化が切望されていた、珠玉の名作と言われている。
 主演は本作が本格的に映画初主演となる向夏(こなつ)。おさえることもできない恋愛感情に、正直に生きようとする女性の心理を初々しく表現。また、相手役の石川KIN(均)は、本業は監督(『JAM FILMS/ブラウス』ほか)であるが、望月六郎監督初の一般映画『スキンレスナイト』での好演は、映画ファンの間では伝説となっている。ほかに、惜しくも6月に急逝した林由美香が初の子持ちの主婦役を演じ新境地を見せたことも話題のひとつだ。  なお、本作は2004年9月にピンク映画館で『濃厚不倫 とられた女』のタイトルで1度公開されているが、その完成度の高さから一般劇場での公開が待ち望まれてのロードショーとなる。
ストーリー
 十年前のこと。新妻だった恵子(林由美香)のもとに吉田(佐野和宏)があらわれ、荒々しく彼女を犯した。恵子は「ごめんなさい」と言い続けたのだった――。
 そして現在。祥子(向夏)は恋人・田村(福島拓哉)との結婚を間近に控えていた。出張に出る田村を見送った祥子は市役所に婚姻届を取りに行く。祥子はそこで入れ替わりに離婚届を取りに来た男と目が合う。
 その夜、祥子は元・同僚の美佳(藍山みなみ)に連れられ、美佳のすすめるレストランに行く。そこは離婚届を取りに来ていた男・工藤(石川KIN)の店だった。食事を終えて家に戻った祥子が婚姻届を眺めていると、ふとしたはずみであっけなく破れてしまう。祥子は工藤の店へと自転車を走らせ、閉店しているのを承知で店に入る。祥子は工藤に離婚のことを訊き、結婚に対する不安を口にする。そして突然、工藤と唇を重ねる。工藤は戸惑いながらも彼女を抱くのだった。次の日の夜も工藤の店に行く祥子。そこに酔った男が現れ、工藤に殴りかかった。それは十年前に工藤の妻・恵子を犯した男・吉田だった。工藤を殴るとそのまま崩れ落ちて眠ってしまう吉田。工藤と吉田は大学時代の友人だったが、吉田が愛した女を工藤が奪ったのだった。それが恵子だったのだ。
 週末だけ家族のもとに帰るのが習慣だった工藤は、些細なことで恵子と口論になり家を出ると、祥子を店に呼び出す。断ろうとした祥子も結局は一夜を共にする。翌朝、家に戻った祥子を田村が待っていた。連絡も取らず、引越しの準備もできていないことを責める田村。祥子は部屋を出て、工藤の店に行く。抱きつく祥子に、工藤はもう来ないようにと諭すのだった――。
スタッフ
キャスト
監督:女池充
企画:朝倉大介
脚本:西田直子
撮影:伊藤寛
録音:小南鈴之介
美術:朝生賀子
編集:金子尚樹
助監督:菅沼隆
製作:KOKUEI/Vシアター135/新東宝映画(株)
配給:国映/新東宝
祥子:向夏(こなつ)
恵子:林由美香
工藤:石川KIN
吉田:佐野和宏
田村:福島拓哉
美佳:藍山みなみ

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