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空を飛んだオッチ

8月6日(土)よりテアトル新宿にて夏休みモーニングロードショー

カラー/35mm/1時間42分
イントロダクション
 理解を超える出来事に出会ったとき、人々は恐怖し、混乱します。空を飛ぶ少年が本当に日常の生活の中に出現したなら、人々はどのように反応するでしょうか。『空を飛んだオッチ』は、空を飛べる少年という空想的な主人公を登場させながら、あくまでもリアルな日常と人々に視線が向けられた異色のファンタジー映画です。
 1994年「帰郷」で直木賞を受賞した海老沢泰久が86年に発表した「空を飛んだオッチ」を原作に、降旗康男監督の作品に助監督として関わり、多数のテレビ映画を監督してきた澤村正喜が劇場作品の監督に初挑戦。子供たちが本来持っている無限の可能性と、それを閉じ込めてしまいかねない大人たちをチクリと風刺した映画に仕上げました。
 かつて日本のどこにもあった美しい大自然を求めて岐阜県飛騨地方でオールロケーションがおこないました。のんびりとした懐かしい風景と村の人々。それがこの映画のもうひとつの「主人公」です。
 主人公・オッチのおばあちゃん役を演じるのは日本映画界を代表する女優のひとり、倍賞千恵子。163本目の出演作であり、孫のいるおばあちゃん役を演じるのは初めての挑戦となりました。
 そして映画をさらに盛り上げるのは、倍賞の夫でもある小六禮次郎の音楽。映画では初めての夫婦コラボレーションとなりました。夏川りみの歌う「天の子守歌」が小六禮次郎の音楽と合わせて郷愁あふれる映像をいっそう盛り上げています。
ストーリー
 オッチは小学5年生でおばあちゃんとふたり暮し。ある日、メジロ捕りに行くとオッチはうっかり、大きな木から落っこちた。でも不思議なことにかすり傷ひとつ負わなかった。地面にぶつかりそうになったとき、体がなぜか浮かび上がった。オッチは大喜びでおばあちゃんに空を飛べたことを話した。おばあちゃんは決して人に言ってはいけないという。でもオッチは飛びたくてしようがない。体育の授業でちょっとその力を使った。先生もみんなもびっくり。バスケットの選手にも選ばれた。町の小学校との対校試合でも大活躍、すっかり英雄になってしまった。
 そんなある日、空を飛んでいるところを同級生のキヨシに見られてしまった。キヨシはいんちきだって騒ぎ出す。最初は信じなかったみんなも、本当だとわかるとオッチのことを気味悪いとか宇宙人とか言いはじめた。でもクラスでただひとりオッチのことをうらやましいと言ってくれたのがまりっぺだった。彼女は足が悪く思うように歩けない。体育の授業も最初から見学に回される。
 夏休み。オッチとまりっぺは一緒に昆虫採集をしたり川で泳いだりした。こんなに楽しい夏休みは初めてだった。そんな楽しいときもつかの間、まりっぺのお母さんもオッチのことを警戒して、もう彼女に近づかないでくれと言うのだ。やりきれない哀しみのどん底にオッチは突き落とされる。
 そして夏休みがあけてまもなく、事件はおきた…。
スタッフ
キャスト
製作総指揮:マキノ巌
プロデューサー:市古聖智
原作:海老沢泰久(「空を飛んだオッチ」角川文庫)
脚本:石田芳子
音楽:小六禮次郎

監督:澤村正喜

撮影:井上明夫
照明:奥村誠
美術:丸尾知行
録音:今井善孝
編集:飯塚勝
エンディングテーマ:夏川りみ「天の子守歌」
協力:岐阜県/岐阜県教育委員会/岐阜県観光連盟/岐阜県高山市/岐阜県飛騨市
製作:「オッチ」製作委員会
製作協力:マキノプロモーション
配給:シネマ・ディスト
オッチ:山辺悠太(子役)
ばあちゃん:倍賞千恵子

真理子:高宗歩未(子役)
清:中村憲和(子役)
校長先生:平田満
村長:ベンガル
里子先生:嶋田泰子(新人)
郵便配達夫:梶原拓(特別出演)
真理子の母:渡辺梓
達也:中村繁之
金山:金山一彦
陽子:南果歩

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