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昭和61年7月から翌年4月まで山形新聞夕刊に掲載され、昭和63年5月に単行本となった藤沢周平の小説「蝉しぐれ」。これまで数多くの読者の心を打ち、数ある藤沢作品のなかでも特に傑作と名高い「蝉しぐれ」が、ついに映画化されることになりました。
主役の文四郎には市川染五郎。そして文四郎の幼馴染で、清くそして悲しい恋の相手となるおふくには、木村佳乃。監督には、作品に対する熱い思いで、藤沢周平との映画化交渉開始から足掛け15年余の月日をかけて、ついに本作のメガホンをとる黒土三男があたります。
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下級武士である養父の下で育った牧文四郎(市川染五郎)。だが、父は藩の派閥抗争に巻き込まれ、冤罪によって切腹を命じられる。その後、謀反人の子として数々の試練が待ち受けるが、幼なじみたちの助けと、剣の鍛錬によって日々を質素に、そして懸命に母とともに生きる。
ある日、文四郎は筆頭家老から牧家の名誉回復を言い渡されるが、これには深い陰謀が隠されていた。文四郎は、藩主側室となり派閥抗争に巻き込まれた初恋の人、ふく(木村佳乃)を命懸けで助け出すことになる。
いつの時代にも、そして誰の人生にもある、父への尊敬の念、伝えられなかった想い、不合理への憤り、筋を貫くことの難しさ……。
青春の儚い恋と友情を、美しく広大な日本風景の中で描きます。
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