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長きにわたり、戦うことを禁じられていた忍者の二大勢力、伊賀と甲賀。それぞれの跡取りである朧と弦之介は互いの立場を知らずに出会い、引かれ合う。だが、ふたりを待ち受けていたのは運命の与えた悲劇だった――。
奇想天外なアクション、妖艶な秘術――独自の世界観で忍者を描き、一世を風靡した鬼才・山田風太郎の傑作小説「甲賀忍法帖」、大ヒットコミック「バジリスク〜甲賀忍法帖〜」(講談社刊「ヤングマガジンアッパーズ」連載)の原作としていま再び注目を集める中、映像化不可能といわれたこの傑作が、最新鋭のモーションキャプチャーとVFX技術により、ついに映画化される。
朧役に、TVドラマ「ごくせん」で大ブームを巻き起こし、女優としてまさに人気絶頂の仲間由紀恵。弦之介には映画『血と骨』の演技で2004年度日本アカデミー賞最優秀助演男優賞に輝き、人気と実力を兼ね備えたオダギリジョーが扮するほか、戦いの鍵を握る冷徹な伊賀の策士・薬師寺天膳を『クイール』『約三十の嘘』の実力派・椎名桔平が演じる。そのほかにもTVドラマや舞台などで活躍華々しい黒谷友香、『パッチギ』で人気急上昇中の沢尻エリカなど、豪華な顔ぶれが競演。監督は、CMやミュージックビデオ、映画『弟切草』などを手掛け、その斬新な映像美でいま最も注目を集める映像クリエイター・下山天。また、日本を代表するトップアーティスト・浜崎あゆみが映画主題歌を書き下ろすのも話題である。
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天下分け目の関ヶ原の決戦で勝利を収め、1603年、江戸に幕府を開いた将軍・徳川家康(北村和夫)。長い戦乱を治め、太平の世作りを始めた家康は、将軍職を嫡子・秀忠へ譲り駿府に退いた後も政権を握り、天下統一を目指して争いの芽を摘み続けていた。そして誰もが平和を感じ始めた1614年、人里離れたふたつの里に、家康の影が迫り寄る――。
伊賀・鍔隠しと甲賀・卍谷――400年の昔より、人智を超えた不思議な術を持つ忍者<忍(しのび)>を作り出してきたふたつの里。もともと犬猿の仲であった伊賀と甲賀は、初代・服部半蔵との約定により、術を交わすことを禁じられていた。ふたつの里は接触を避け、長きにわたり平穏が続いていたが、家康のフィクサー・南海坊天海(石橋蓮司)の策略があまりにも皮肉な形でふたつの忍を引き合わせる。伊賀・鍔隠れの党首・お幻の孫である朧(仲間由紀恵)と甲賀・卍谷の党首・弾正の跡継ぎ・弦之介(オダギリジョー)は、互いの身分を知ることなく出会い、運命的な恋に落ちる。だが、宿命ともいうべき悲劇がふたりを引き裂こうとしていた。それは、天下人・家康からの指令。伊賀と甲賀、5対5の戦いに勝ち残ったひとりの忍が駿府にのぼり、次期将軍を決するというもの。果たして、伊賀甲賀争忍の禁は解かれ、計10人の精鋭が超人的な秘術を駆使して戦いを繰り広げる。その中で敵同士として再会する朧と弦之介。ふたりの愛の行方は? そして忍たちの未来は――?
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