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1995年1月17日未明、震度6の激しい揺れが、神戸市一帯を襲った…。
本映画の原作となる「ありがとう」は、今もシニアツアーで活躍中のプロゴルファー古市忠夫氏を主人公としたノンフィクションである。古市氏は神戸市鷹取商店街でカメラ店を営んでいた時に被災し、友も家も財産も失った。
しかし、もともと地元消防団のボランティア活動をしていた古市氏は、街の復興に奔走する一方で、自身もプロゴルファーを志し、還暦を目前にしてプロテストに合格するという快挙を成し遂げる。
この実話をもとに、映画は震災で崩壊した街の復興と、古市氏自身のプロテストへの挑戦、そして、それを陰で支える夫婦愛を物語の軸とした、観た人に勇気と希望をあたえる娯楽感動作品が完成した。
冒頭40分にも及ぶ震災場面と人々の再生する姿に込められた、真摯なメッセージを感じ取って欲しい。
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1995年1月17日未明、神戸市を突然の激しい揺れが襲った。地響きとともに家々は倒壊し、ビルは崩れ落ち、高速道路はなぎ倒されていった。やがて火災が発生し、火は三日三晩燃え続け、鷹取商店街では995棟が全焼、105名が命を落とした。
古市忠夫(赤井英和)は、街の復興に向けてボランティア活動に取り組む。「わしら、生かしてもろてんねん。生かしてくれた人に感謝せな」。苦しい日々を、励まし励まされながら奔走する。そんなある日、忠夫は自分の車が無事だと知らされる。
車のトランクを開けた忠夫は驚く。そこには震災の業火を免れた、無傷のゴルフバッグが横たわっていた。「奇跡や!」。
街が徐々に復興へと向かう中、忠夫は焼け残ったゴルフバッグの衝撃に突き動かされるかのように、ゴルフのプロテストへ挑戦することを決意する。呆れ顔の家族と街の人々が見守る中、忠夫の猛練習が始まった。
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