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バルトの楽園(がくえん)

2006年6月17日(土)、全国東映系ロードショー

イントロダクション
 『バルトの楽園(がくえん)』は、第一次世界大戦中の徳島県鳴門市の板東俘虜収容所を舞台に、軍人でありながら、生きる自由と平等の信念を貫き通した所長・松江豊寿(まつえとよひさ)の指導によって、ドイツ人捕虜達が収容所員や地元民と文化的・技術的な交流を深め、ベートーベン作曲の『交響曲第九番 歓喜の歌』を日本で初めて演奏したという奇跡的な実話をベースに描く感動大作です。
 主人公・松江豊寿を演じるのは、今や国民的スターとなった松平健。収容所所員に阿部寛、松江の妻・歌子に高島礼子が扮するほか、國村隼、市原悦子、板東英二、さらにはハリウッド映画『SAYURI』に大抜擢された大後寿々花が出演。一方のドイツ兵役では、カンヌ国際映画祭監督賞受賞作『ベルリン・天使の詩』や『ヒトラー〜最期の12日間〜』で主役を務めた名優ブルーノ・ガンツがドイツ軍少将に扮するのをはじめ、ドイツのブラッド・ピットとも呼ばれる実力派俳優オリバー・ブーツ、甘いマスクで圧倒的な支持を集めるコスティア・ウルマンらが出演するなど、世界に発信する大作映画に相応しい豪華な顔ぶれが揃っています。
 監督は『きけ、わだつみの声』『天国の駅』等の大ヒット作を手掛けた出目昌伸、脚本は『忠臣蔵外伝 四谷怪談』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した古田求が担当。
 撮影はドイツロケのほか、3億円を投じて徳島県鳴門市に忠実に再現された板東俘虜収容所の巨大なオープンセットがメイン舞台となります。
 約90年前の知られざる奇跡的な真実を、壮大なスケールで描く感動巨編が、今誕生します。
ストーリー
 1914年、第一次世界大戦で日本軍は3万人の大軍を送り込み、ドイツの極東根拠地、中国・青島(チンタオ)を攻略した。この戦いに敗れたドイツ兵4700人は捕虜として日本に送還され、各地にある俘虜収容所に振り分けられた。ドイツ人捕虜達は、環境が劣悪な久留米の収容所で過酷な2年の時を過ごす。
 1917年、全国12箇所にあった収容所が6箇所に統合され、捕虜たち徳島県鳴門市にある板東俘虜収容所に移送された。この板東俘虜収容所では、地元民と捕虜との融和を図ろうとする松江豊寿所長の指導のもと、捕虜たちに寛容な待遇をしていた。硬く心を閉ざしていた捕虜たちは、所員や地元民の暖かい心にほだされ、徐々に心を開くようになる。パンを焼くことも、新聞を印刷することも、楽器を演奏することも、そしてビールを飲むことさえ許された収容所生活の中で、捕虜たちは生きる喜びをみいだしてゆく。ここは捕虜にとって、まさに「楽園」であった。
 そんな中、松江所長の放任的な捕虜の扱いが軍上層部に糾弾され、陸軍省から予算削減の通達を受ける。予算の削減を強いられた松江所長は、捕虜たちに伐採仕事をさせ、削減された経費の補充に役立て危機を逃れる。伐採仕事で忙しくなった捕虜たちの中に、それが松江所長のせいだと不平を言う者は、ひとりもいなかった。
 そして1918年11月、休戦条約が締結され、第一次世界大戦が集結する。敗戦国となってドイツ人たちが意気消沈する中、捕虜の精神的支柱だったハインリッヒ少将が拳銃自殺を図る。危機一髪の所で日本兵に助けられ一命を取りとめたハインリッヒに、松江は「捕虜たちの誇りであり、心の支えとして生きて欲しい」と懇願する。
 解放され、自国に戻ることを許されたドイツ人たちは、松江所長や地元民に対する語り尽くせぬ感謝の思いを込めて、日本で初めて『交響曲第九番 歓喜の歌』を演奏する。歓声と拍手の嵐が、奇跡的なこの美しい人間讃歌が、祖国に届かんばかりに板東の大空に響き渡る。
スタッフ
キャスト
脚本:古田求
監督:出目昌伸
松江豊寿:松平健

クルト・ハインリッヒ:ブルーノ・ガンツ

伊東光康:阿部寛
高木繁:國村隼
志を:大後寿々花
松江歌子:高島礼子
カルル・バウム:オリバー・ブーツ
ヘルマン・ラーケ:コスティア・ウルマン

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