日本映画情報サイト：fjmovie.com／作品情報：神の左手悪魔の右手

関連リンク

神の左手悪魔の右手
	２００６年７月、渋谷アミューズＣＱＮほかにてロードショー
	カラー／35mm／ビスタサイズ／ドルビーサラウンド／95分

　１９５５年のデビュー以来、半世紀にわたりホラーコミック界の第一線に君臨し、日本を代表するホラー漫画家である、楳図かずお。その膨大な作品の中でも、恐怖の創造力がいかんなく発揮され、“最も好き、最も怖い楳図作品”との呼び声も高い「神の左手悪魔の右手」が遂に実写映画化！
　“人間の悪意を夢で予知する”という不思議な力を持ち合わせてしまった少年・ソウ。彼はその悲しい力の為に知らなくてもよい苦しみに苛まれながらも、悪を滅ぼす為に奔走する。そして彼を優しく見守り、助けたいと願う姉・イズミ。原作コミックの物語はふたりが出会う幾多の悪をテーマに全５話の構成となっている。今回は中でも人気の高い“黒い絵本”のエピソードを中心に映画化した。
　孤高の楳図ワールドをスクリーンに描き出すのは金子修介。当初、メガホンを取ろうとしたのは、劇場公開作品としては『デビルマン』を最期に逝去した故・那須博之監督だった。一度は映画化の道が閉ざされそうになったが、那須監督の助監督時代からの後輩であり、公私に渡り深い親交のあった金子監督が遺志を継ぐことになった。金子監督は自身の人生を「那須さんと出会った」人生だと語る。作品冒頭の“映画監督那須博之に捧ぐ”の文字には、金子監督や、那須監督と共にこの脚本を書き進めてきた松枝佳紀をはじめとする彼を偲ぶスタッフの深い想いが込められている。
　主演の山辺イズミ役を演じるのは『デビルマン』でのミーコ役の好演が那須監督に高く評価された渋谷飛鳥。第８回全日本国民的美少女コンテストでグランプリを受賞、美少女クラブ31のリーダーとして活躍し、またＴＢＳ「渡る世間は鬼ばかり」の新シリーズにも出演中の若手女優だ。悪意を夢で察し“神の左手悪魔の右手”を持つ山辺ソウは、北大路欣也が演じた「子連れ狼」の大五郎役、そしてＮＨＫ教育テレビで放送中の「にほんごであそぼ」の人気子役・小林翼が演じる。娘に見せる黒い絵本を描くため猟奇殺人を繰り返し、優しい笑顔と狂気に満ちた表情を見せる男・久保田光一郎役に田口トモロヲ。久保田の娘のモモ役には是枝裕和監督の『誰も知らない』で愛くるしい笑顔と儚い命の尊さを見せた清水萌々子。イズミと一緒に謎を解明しようとする谷ヨシコ役に『バトル・ロワイアル』、『あずみ２ Death or Love』、『カミュなんて知らない』などの若手実力派女優・前田愛。また、光一郎の魔の手に少女たちを、グラビア界で人気上昇中の紗綾、グラビアや「BLOOM」（テレビ東京）のＭＣとして活躍するかでなれおん、雑誌ラブベリーで活躍中の今井春奈が演じている。そのほか、、山本奈津子、小木茂光、菅原大吉、根岸季衣、松金よね子、そして原作者でもある楳図かずおと、個性的な面々が脇を固める。
　脚本には、那須監督とこの作品の企画を進めてきた、那須博之“最後の弟子”であり、劇団アロッタファジャイナの主宰である松枝佳紀。撮影監督には高間賢治、美術には及川一と、ともに金子監督との仕事も多い名スタッフを配する。

黒い絵本。惨殺される少女たち。少年の悪夢は現実となる。
　イズミ（渋谷飛鳥）はある夜、弟ソウ（小林翼）の苦しそうな声で目を覚ます。悪い夢を見て苦しむソウの喉元で得体の知れない何かが蠢き、突然、首から大量の血が噴き出した。ソウには“人間の悪意を夢で予知する”という不思議な力があった。ソウの見る悪夢は、現実の世界のどこかで本当に起こっていることらしい。大人たちはソウの荒唐無稽な夢の話を真に受けなかったが、イズミだけは、彼を信じてあげようとしていた。運ばれた病院で手当てを受けるソウを前に、イズミは彼が言っていた言葉を思い出す。「お姉ちゃんなら僕を助けることが出来る。よくわからないけど、赤い携帯電話が大事なんだ…」。
　イズミは病院の中で壊れた赤い携帯電話を見つける。耳を当ててみると、電話からは意識を失っているはずのソウの声が聞こえてきた。壊れた携帯は、ソウの悪夢の中と、どこかでつながっているらしい。
「お姉ちゃん、急いで。黄色い電車に乗って、行けるところまで行くんだ。そこに悪い人の住む町がある」「捕まっている女の子を助けてあげて」
　イズミはソウを助ける決心をし、ソウの夢で見た町へと向かうのだった…。

製作：泉英次／関雅彦／中川滋弘／森重晃
プロデューサー：平田樹彦／成田尚哉／吉原勲
企画協力：佐々木志郎／江上英樹（小学館・「ＩＫＫＩ」編集部）
原作：楳図かずお「神の左手悪魔の右手」（小学館）
脚本：松枝佳紀
音楽：Wataru Hokoyama
撮影監督：高間賢治（Ｊ.Ｓ.Ｃ）
照明：上保正道
録音：岩丸恒
美術：及川一
編集：矢船陽介
視覚効果：松本肇
スクリプター：奥平治美
装飾：高橋俊秋
ポストプロダクション・マネージャー：宮田三清
特殊メイク・造形デザイン：藤原鶴声
擬斗：深作覚（日俳連・アクション部会）
キャスティング：大竹理永
助監督：水戸敏博
製作担当：梶川雅也

監督：金子修介

製作：「神の左手悪魔の右手」製作委員会（東芝エンタテインメント／松竹／衛星劇場／パノラマ・コミュニケーションズ／アルチンボルド）
配給：東芝エンタテインメント

イズミ：渋谷飛鳥
ソウ：小林翼
ヨシコ：前田愛
モモ：清水萌々子
ゴロウ：菅原大吉
カオル：山本奈津子
ミワコ：根岸季衣
清美：松金よね子
警備員：渡来敏之
アユ：紗綾
キエ：かでなれおん
ヨウコ：今井春奈
藤本：野木太郎
絵本作家：楳図かずお
古川：小木茂光
光一郎：田口トモロヲ

サイト内の画像・文章の転載はご遠慮ください

＞ fjmovie.com トップページ

＞作品情報一覧