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紀子の食卓

2006年9月、K's cinemaにてロードショー

2005年/35mm/159分 <R-15>
イントロダクション
 『奇妙なサーカス』がベルリン映画祭ベルリナーレリーダーズ賞を受賞し、ブエノスアイレス映画祭ほか監督特集が各国で組まれるなど、世界で最も注目を集める作家のひとりである園子温の新作『紀子の食卓』がついに公開される。
 主人公・紀子は田舎に住む17才の女子高生。家族や学校の人間関係に飽き飽きし、東京へ出て行くことばかりを夢見ている。彼女が“廃墟ドットコム”というサイトを見つけ家出したことから、一見幸せそうに見えた「家族」という輪が崩壊していく…。
 一家団欒という日常風景にひそむ、嘘――。『紀子の食卓』は、すでに崩壊した現代の家族の姿をあぶりだした衝撃の“ホームドラマ”である。原案は2002年に公開され話題となった映画『自殺サークル』公開時に、園子温監督によって書き下ろされた「自殺サークル 完全版」(河出書房新社)。本作は映画『自殺サークル』が示していた<ネット自殺>の真相に迫る、いわば「解決編」なのだ。
 主人公の紀子役に『雪に願うこと』での体当たりの演技が記憶に新しい吹石一恵。父親・徹三役に『パッチギ!』『パビリオン山椒魚』など日本映画に欠かせない演技派・光石研。紀子に影響を与えるクミコ役に『月光の囁き』『ハッシュ』のつぐみ。そして妹のユカ役に本作が本格デビューとなる吉高由里子。ほかに『夢の中へ』の手塚とおる、『東京大学物語』の三津谷葉子、劇団「ポツドール」の安藤玉恵や、マンガ家の古屋兎丸が出演しているのも話題だ。
 本作はカルロヴィヴァリ国際映画祭で特別表彰と国際シネクラブ賞を同時受賞、プチョン国際ファンタスティック映画祭では観客賞と主演女優賞を獲得するなど、すでに各国映画祭で圧倒的な支持を得ている。
ストーリー
 2002年5月26日新宿駅で54人の女子高生が手を取り合って一斉に線路に飛び込んだ。手がかりは彼女たちが見ていた「廃墟ドットコム」というサイト…。島原紀子(吹石一恵)は、田舎に住む17歳の平凡な女子高生。妹と両親を4人家族。ある日《廃墟ドットコム》を見つけた彼女は東京に家出する。サイトを通じてクミコ(つぐみ)と知り合った紀子は「ミツコ」と名乗り、彼女たちの組織の一員となる。一方、紀子を追うように《廃墟ドットコム》の存在を知った妹のユキ(吉高由里子)も家出いる。崩壊した家族のかけらを繋ぎとめようと、父・徹三(光石研)は《廃墟ドットコム》の存在を追うのだったが…。
スタッフ
キャスト
原作・脚本・監督:園子温

エグゼクティブプロデューサー:諸橋裕
プロデューサー:鈴木剛
撮影:谷川創平
録音:池田知久
美術:藤田徹
編集:伊藤潤一
音楽:長谷川智樹
助監督:天野修敬
特殊造形:西村善廣
スチール:黒田光一
テーマ曲:「Lemon Song」(作曲:園子温 編曲:長谷川智樹)
挿入曲:「バラが咲いた」(作詞・作曲:浜口庫之助 唄:マイク真木)

製作:マザーアーク
配給・宣伝:アルゴ・ピクチャーズ
吹石一恵

つぐみ
吉高由里子
並樹史朗
宮田早苗
三津谷葉子
安藤玉恵
渡辺奈緒子
季鐘浩
古屋兎丸
手塚とおる

光石研

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