2138年――。非核大戦によって、人類の半数は死滅したが、中立都市《オリュンポス》によって世界は、人間とサイボーグ、そして、人間の遺伝子でつくられたバイオロイド(クローン)が共存していた。デュナン(声:小林愛)とブリアレオス(声:山寺宏一)は、かつての恋人同士であり、現在はともに《オリュンポス》の特殊部隊ES.W.A.T.に所属する戦士である。以前、重傷を負ったブリアレオスの肉体はマシンの体になっていたが、ふたりは固い絆で結ばれていた。
ある日、作戦行動中にブリアレオスがデュナンを庇い瀕死の重傷を負う。一命を取り留めたものの、依然昏睡状態が続くなか、デュナンのもとに新たなパートナーが配属される。その男・テレウス(声:岸祐二)は、ブリアレオスの遺伝子を基に創られたバイオロイドであり、生身の姿だったころのブリアレオスと同じ顏と肉体、そして同じ優しさを持っていた。
時を同じくして、世界ではサイボーグが意思なく暴走するテロ事件が多発。危機を感じながらも、各国の首脳陣と思惑を集めた世界レベルの安全保障会議はそのまま実施される。すると突如、人間までもが暴徒と化して会議場を襲いだしたのだった――。
EX MACHINA(エクスマキナ)
監督:荒牧伸志
声の出演:小林愛 山寺宏一 岸祐二 ほか
2007年10月20日(土)ロードショー
上映時間105分
『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』(1995)などで海外にも根強いファンを持つ士郎正宗。彼の原作を荒牧伸志監督が映画化した『アップルシード』(2004)から3年。世界にセンセーショナルな衝撃を与えたコンテンツが、さらに世界的なクリエイターたちを集結し、全く新たな作品『エクスマキナ』として、今ここに誕生する。
プロデュースにあたるのは、『M:I-2』(2000)、『フェイス/オフ』(1997)など、世界を代表する映画監督、ジョン・ウー。ストーリー構成からキャラクター造型に至るまで、豊富なアイディアを提供し、エンターテインメントの息吹を作品に与えている。荒牧監督の演出プランを映像として具現化するのは、『アップルシード』や『デスノート』前・後編(2006)などを手掛けたデジタル映像制作チームのデジタル・フロンティア。そして、音楽監修は、世界の音楽シーンで活躍する細野晴臣。彼の呼び掛けで、テイ・トウワ、rei harakami、m-flo ほか、そうそうたるアーティストが参加。細野自身も、元YMOの坂本龍一、高橋幸宏とともに“HASYMO”として新曲を書き下ろしている。さらに、イタリアを代表するファッションブランド・PRADAのデザイナーであるミウッチャ・プラダが、主人公・デュナンの衣裳2点をデザイン。プラダが映画へデザイン提供することは世界初の試みである。また、原作者の士郎正宗も、本作のためにオリジナル・デザインを描き下ろし、その世界観の補強にひと役買っている。
2007年、まさに世界にその才能を知らしめたクリエイターたちが結集した、驚愕の映像革命『エクスマキナ』が、映像・ファッション・音楽を巻き込み、映画史を変えようとしている。
- デュナン・ナッツ:小林愛
- ブリアレオス・ヘカトンケイレス:山寺宏一
- テレウス:岸祐二
- 原作:士郎正宗
- プロデュース:ジョン・ウー
- 監督:荒牧伸志
- 衣裳デザイン:ミウッチャ・プラダ(two of Deunan’s costumes)
- 音楽監修:細野晴臣
- テーマ曲:「RESCUE」HASYMO(細野晴臣・坂本龍一・高橋幸宏)