ある日、横浜港に到着した巨大なコンテナから膨大な量の髪の毛が発見される。そして髪の中から見つかる少女の遺体。そこからすべては動き出す――。
美容師の卵・優子(栗山千明)は、ダンサーを夢見る女友達・由紀(佐藤めぐみ)とふたり、将来の成功を目指して同居している。ある日、優子が帰宅すると、マミ(佐藤未来)という幼い少女が待っていた。マミは優子の姉で奔放な性格の清美(つぐみ)の娘だった。勝手に子供を押し付けられて迷惑がる優子だったが、マミの体に母親からの虐待による傷を見つけ、一緒に暮らすことを決意する。
優子の家で暮らし始めたマミは好奇心から優子の部屋を散らかしてしまい、謝るために優子の働く美容室を目指すが、道に迷ってしまう。マミを店まで送り届けてくれたのは、女性の髪に異常な執着を見せる山崎(大杉漣)という風変わりな男だった。
その日の夜、営業を終えた美容室に再び山崎が現われた。ヘアー・エクステンションを売っているという山崎が持ち込んだエクステの美しさを店のスタイリストたちは絶賛。山崎が試供品として置いていったエクステを店で使うことになる。
しかし、そのエクステはコンテナの遺体の髪から作られたものだった。海外で誘拐され、臓器を抜かれて死んでいった臓器売買の被害者。警察の死体安置所の管理人であり、究極の髪フェチである山崎は、死後も美しい髪の毛を生やし続ける少女の死体を盗み出し、その髪からエクステを作っていたのだった。
少女の怨念がエクステに宿り、山崎のエクステをつけた者は次々と怪死していく。優子やマミたちをも巻き込んで暴走していく髪の呪い。そして山崎は、優子の美しい髪に目をつけていた…。
エクステ
監督:園子温
出演:栗山千明 大杉漣 ほか
2007年2月17日(土)より全国ロードショー
ハリウッドで続々リメイクが続く、ジャパニーズホラー。今、さらに新しい感覚の作品が誕生しました。その名は『エクステ』。 他人の体の一部であるヘアー・エクステンション(つけ毛)=エクステ。このエクステに持ち主の怨念が乗り移ったら…。
監督は『自殺サークル』において衝撃的なストーリーと映像で国内外において物議を呼び、『奇妙なサーカス』『紀子の食卓』などでグランプリを含め海外で7つもの賞を受賞した鬼才映像作家・園子温。今までのホラー映画と一線を画す、未体験の映像世界をファッショナブルに描き出しています。髪の毛が次々と人を襲う斬新なVFXなどは必見で、鮮明に描かれる衝撃のシーンの数々を体感できるでしょう。主人公・優子役には、『キル・ビル』、『バトルロワイアル』などに出演しTV、CMなどでも活躍中の、今最も注目を集める女優・栗山千明、その親友役に『銀のエンゼル』『ピーナッツ』など話題作でヒロイン役を演じた佐藤めぐみ。また、確かな演技力で数々の映画やドラマなどで活躍する大杉漣が、今までにない驚異の怪演を見せています。
“髪にはあらゆる想いが込められている。ひとの運命をまとってはならない――” 栗山千明演じる主人公・優子やエクステをつけた女性たちが巻き込まれる、死してなお続く少女の髪の怒りとは…。
観る人の五感に怒涛のように襲い掛かる強烈な衝撃と体感の映画が、2007年春、スクリーンで待っています
- 栗山千明
- 大杉漣
- 佐藤めぐみ
- つぐみ
- 町本絵里
- 佐藤未来(子役)
- 山本未來
- 夏生ゆうな
- 光石研
- 山本浩司
- 田中哲司
- 蛭子能収
- 佐久間麻由
- 監督・原案:園子温
- 企画:黒澤満/遠藤茂行
- プロデューサー:岡田真/服部紹男
- 脚本:園子温/安達正軌/真田真
- 撮影:柳田裕男
- 美術:福沢勝広
- 照明:松隈信一
- 録音:林大輔
- 編集:伊藤潤一
- VFX:田中貴志
- 特殊造形&ヘアーディレクション:西村喜廣
- 音楽:長谷川智樹
- 主題歌:「ハルカ」町本絵里
- 配給:東映
- 製作プロダクション:セントラルアーツ
- 製作:『エクステ』フィルムパートナーズ