
ミュージカル「テニスの王子様」でブレイクし、日本テレビ「ラジかるっ!」でも大人気の斎藤工。今、もっとも“熱い”俳優である彼が、3人の男の想いがすれ違う、ピュアなラブストーリーに挑戦する。
本作で斎藤工が演じるのは、性格の対照的な双子の兄弟という難役。トラウマを抱えた寡黙な兄と、お調子者で破天荒な弟を見事に演じわけている。
共演には、同じくミュージカル「テニスの王子様」で人気となった河合龍之介。主演舞台「スラブ・ボーイズ」が読売演劇賞・作品賞を受賞し、さらに映画『ふぞろいな秘密』の主演に抜擢されるなど、活躍が注目される若手俳優のひとりだ。本作では双子の兄弟に惹かれていく青年の戸惑いと心の揺れを等身大の瑞々しい演技で表現した。
さらに、津田寛治、徳井優という名優ふたりが脇を固め、若いふたりをバックアップしている。
監督は『ベロニカは死ぬことにした』の俊英・堀江慶。独自の死生観を盛り込みながら、新たな恋愛の領域に挑戦。主人公が抱える心の闇と真実が明かされる予想もつかない展開は、ジャンルの壁をはるかに越え、堀江の才能を余すところなく見せつける究極の愛の物語として完成した。

深水ノボル(斎藤工)は、美大で写真を専攻する大学生。根っからの芸術家肌で他人を寄せ付けない雰囲気を持つノボルは、孤独なキャンパス生活を送っていた。同じ学科の早瀬耕平(河合龍之介)は、そんなノボルを奇妙に思いつつ、同級生たちと毎日を楽しく過ごしていた。
ある日、同級生のサユリ(加藤裕月)に誘われて湖でカヤックを楽しんでいた早瀬は、湖に転落し溺れてしまう。意識を失った早瀬に救命措置を施して命を救ったのは、その場に居合わせたノボルだった。
命の恩人であるノボルに興味を抱きはじめた早瀬は、夜の街でノボルとそっくりの男を見かける。それは、ノボルの双子の弟・リュウ(斎藤工:二役)だった。ノボルとはまったく性格の違うリュウと親しくなった早瀬は、次第にノボルとも親密になっていく。
やがて早瀬は、ノボルとリュウが抱えた過去、トラウマ、そして真実を知ることになるのだった…。