琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。
監督:當間早志/福永周平/大城直也
出演:幸地尚子 吉田妙子/アルベルト 新城愛理/カッチャン 神谷健太/仲田幸子 ほか
2007年11月10日(土)よりテアトル新宿にてレイトショー 10月27日(土)より沖縄・桜坂劇場にて公開
2007年/カラー/ステレオ/1:1.77/DLP/94分
独自の文化や気候が注目され、数々の映画が撮影されてきた沖縄。多くの作品のロケ地として利用されてきた中で、沖縄の映像クリエイターたちは豊富な技術・経験を積んできた。そんな沖縄から、純沖縄県産の琉球映画を、日本全国、そして海外に発信することを目的にスタートしたプロジェクトが“琉球カウボーイフィルムス”だ。
その第1回琉球カウボーイ作品は、沖縄在住の若手映像作家3人による短編3作品。當間早志の「See Me?」は、清明祭という沖縄の年中行事をもとに、コミカルな登場人物が繰り広げるスピリチュアル・ファンタジー。福永周平監督の「Happy☆Pizza」はピザ屋の店員と不思議な女の子のショートラブコメディ。大城直也監督「マサーおじいの傘」は、伝説の空手家と少年の交流を、実話をもとに脚色した。
沖縄を代表する女優・吉田妙子、ディアマンテスのボーカル・アルベルト、沖縄ミュージックシーンに数々の伝説を残すカッチャンなど、3作品それぞれに琉球映画ならではの個性豊かなキャストが出演。それぞれの作品のために書き下ろされたテーマ曲にも注目だ。さらに、3作品をナビゲートするのは芸歴62年の沖縄喜劇の女王・仲田幸子。これまで超メジャー級作品の出演さえ断ってきた沖縄のスーパースターが、琉球カウボーイのために特別出演を果たした。
『琉球カウボーイ、よろしくゴザイマス。』は、沖縄に暮らすクリエイターの「ここでしか生まれない映画を製作したい」という願いが込められたアチコーチー(熱い情熱の)作品なのだ。
See Me?
妹とふたり暮しの夏子(幸地尚子)は、バンド「ひじひじ」のマネージャーをしている。アルバム発売記念のインストアライブの日、メンバーを迎えにいく夏子の車におばあさん(吉田妙子)と少年(与那国宙)が乗り込み、なぜか一緒に行動することに。一方、待ち合わせ場所に向かったひじひじのメンバーは沖縄のお墓参り「清明祭」に出会い、墓前の宴で演奏することに……。(39分)
Happy☆Pizza
沖縄のコザで働く沖縄系3世のマリオ(アルベルト)。宅配ピザ店でドジな失敗をしながらも一生懸命働いている。マリオはある日、配達で訪れたアパートの住人・アイリ(新城愛理)と出会う。クレヨン画を描くアーティストの彼女は、毎日注文してくれるお得意さん。ピザの配達を通してふたりの距離は縮まっていく。果たしてピザが取り持つ恋の行方は? (12分)
マサーおじいの傘
1975年の糸満。小学生の海斗(神谷健太)は、ヒーローマンガを読んで強くなりたいと夢見る少年。父親とは、母親の死をきっかけに口も聞かない関係になっていた。そんなある日、海斗は伝説の空手家・マサー文徳(カッチャン)と出会う。糸満に伝わる格言「意地ぬいじらぁ手引き、手ぬいじらぁ意地引き」を教えられることで海斗が知った本当の強さとは? (38分)