とある夜、上役の汚職について密談する九人の若侍の前に、椿三十郎(織田裕二)と名乗る浪人が突然現れる。密談を盗み聞きしていた三十郎は陰謀の真の首謀者を見抜き、室戸半兵衛(豊川悦司)率いる悪者の手先に取り囲まれていた若侍たちを逃がす。
だが、味方である城代家老・睦田(藤田まこと)は既に屋敷から連れ去られていた。
三十郎が機転を利かしてその夫人(中村玉緒)と娘の千鳥(鈴木杏)は救い出すものの、睦田の行方は一向につかめない。一方、室戸たちも、姿を現さない相手に苛立ちながら策略をはりめぐらせて謎の浪人である三十郎を味方につけようとする。
さらに三十郎をめぐる若侍たちの不和が自らを窮地に追い込んでしまう。
はたして、城代家老を奪還できるのか。そして、物語は、驚愕のクライマックスへと突き進む……。
椿三十郎
監督:森田芳光
出演:織田裕二 豊川悦司 松山ケンイチ 鈴木杏 ほか
2007年12月1日(土)日劇PLEXほかロードショー
上映時間119分
1962年に公開された黒澤明監督、三船敏郎主演の時代劇映画『椿三十郎』は、不朽の名作として現在でも高い人気を誇る。映画史に残る名シーンとなった決闘シーンなど、その作品の魅力は枚挙にいとまがないが、人々を惹きつける大きな理由のひとつは、主人公・椿三十郎のキャラクターにある。椿三十郎は、邦画史上もっとも人々に愛されたヒーローと言えるだろう。そんな時代を越えて生きる男が、2007年、スクリーンに蘇る。
製作総指揮は日本映画界の風雲児・角川春樹。メガホンをとるのは、ジャンルを問わず常に話題となる作品を送り出し続ける森田芳光。本作では、山本周五郎の原作「日日平安」をもとに菊島隆三、小国英雄、黒澤明が執筆したオリジナル脚本そのままの再映画化に挑んでいる。
森田監督の指名を受け、椿三十郎を演じるのは織田裕二。リアリズムあふれるド派手な立ち回りを見せる一方、喜怒哀楽な表情を見せる“現代のヒーロー”としての椿三十郎を演じている。三十郎の宿敵・室戸半兵衛には豊川悦司。クライマックスでの三十郎との一騎打ちは必見だ。そのほか松山ケンイチ、鈴木杏、中村玉緒、藤田まこと、村川絵梨、佐々木蔵之介、風間杜夫、西岡コ馬、小林稔侍など実力派俳優が集結した。
日本映画界の偉大な足跡に、現代の才能が新たな生命を吹き込む。手に汗握る、超一級の娯楽作品がここに誕生した。
- 椿三十郎:織田裕二
- 室戸半兵衛:豊川悦司
- 井坂伊織:松山ケンイチ
- 千鳥:鈴木杏
- 腰元こいそ:村川絵梨
- 木村:佐々木蔵之介
- 竹林:風間杜夫
- 菊井:西岡コ馬
- 黒藤:小林稔侍
- 睦田夫人:中村玉緒
- 睦田:藤田まこと
- 原作:山本周五郎「日日平安」(ハルキ文庫刊)
- 監督:森田芳光
- 製作総指揮:角川春樹
- 製作プロダクション:東宝映画
- 製作:「椿三十郎」製作委員会(角川春樹事務所/東宝/エイベックス・エンタテインメント テレビ朝日/朝日放送/メ〜テレ/アイ・エヌ・ピー/フィールズ/TOKYO FM/ビッグショット)