
今から70年後の2077年。日本はハイテク技術を駆使して鎖国を強行していた。鎖国から10年が経過した日本の光景は? そして未来の日本人はどんな生活を営んでいるのだろうか? 『ベクシル -2077日本鎖国-』が描くのは、そんな未来の姿である。
70年後の日本の姿をヴィジュアル化するのは、大ヒット映画『ピンポン』で、新たな映像表現を提示した曽利文彦監督。今回は“3Dライブアニメ”という最先端の映像表現を採用。今まで成し得なかった、ライブ感あふれるキャラクターの動きを可能にし、映像表現の限界に挑む。
主人公のベクシルを演じるのは、舞台「あずみ」で2年連続座長公演を務め、本年度ゴールデン・アロー賞新人賞に輝いた、若手演技派女優黒木メイサ。そして、映画・ドラマ・バラエティ番組など多方面で活躍する谷原章介、数々の映画賞に輝いた『フラガール』でゴールデン・アロー賞の映画賞を受賞した松雪泰子など、話題の女優・俳優陣が本作で声優に初挑戦。
主題歌は映画『蒼き狼〜地果て海尽きるまで〜』の主題歌に抜擢されるなど活躍著しいminkの「Together again」。また挿入歌「Easy Action」を歌うのは、日本が誇るロックユニット・BOOM BOOM SATELLITES。さらに『マトリックス・リローデッド』のポール・オークンフォールドを筆頭に、アンダーワールド、プロディジーといった世界中のトップミュージシャンが参加したサウンドトラックは日本映画初となる世界リリースが決定している。
映像クオリティと独創的なオリジナル脚本に、はやくも全世界からオファーが殺到している『ベクシル』が、2007年夏、ついにベールを脱ぐ。

21世紀初頭。人類に延命効果をもたらすバイオ・テクノロジーとロボット産業が急速に発展を遂げた日本は世界の市場を独占し、他国を大きくリードした。しかし、その技術の持つさまざまな危険性が指摘され、国際連合はこれらの技術を厳格に規制することを求めた。日本政府はこの要求に反発して独自の決断を下した。その決断とは……「日本鎖国」。2067年、国連を脱退した日本はハイテク技術を駆使した“完全なる鎖国”をスタートさせる。その後、日本の情勢は厚いベールに包まれたまま10年が経過した。
2077年、米国特殊部隊“SWORD”に所属する女性兵士・ベクシル(声:黒木メイサ)は、リーダーのレオン(声:谷原章介)率いる部隊の一員として日本への潜入作戦を実行する。厳重な防壁を潜り抜け、日本に潜入したベクシルたち。しかし、潜入を察知された部隊は攻撃を受ける。
マリア(声:松雪泰子)という女に助けられたベクシルの眼前に広がったのは、想像を絶する光景だった。延々と続く荒涼たる地。これがハイテク技術の末にたどり着いた日本の姿なのか? いったい、日本に何が起きているのだろうか?