目覚めると、マリ(浅田好未)は病院のベッドの上に横たわっていた。身体に残る激痛、朦朧とする意識の中で、マリは頭に包帯を巻いた見知らぬ少女の姿を見る。その少女との不思議な体験の中で、マリは夫の祐介(金子賢)が、自分とお腹の中の子供を残して死んでしまったことを知る。
亡き夫との思い出と、大きくなっていくお腹。マリの精神は不安定に揺れ動く。その中でマリは、あの不思議な少女と再び出会い、心を通わせていく――。
Baby's Breath 〜ママになろうよ〜
監督:金丸雄一
出演:浅田好未 永倉大輔 伊佐山ひろ子 益子梨恵 金子賢 ほか
2008年4月5日(土)から18日(金)までUPLINK Xにてレイトショー
2008年/87分
人気コンビ・パイレーツのひとりとしてバラエティ番組などの人気者となった浅田好未。現在もアパレル会社を経営しつつタレント活動をおこなう彼女が、2007年に結婚・妊娠を相次いで発表、話題となったのは記憶に新しい。そして、彼女の妊娠をきっかけとして、1本の映画が生まれた。
『Baby's Breath 〜ママになろうよ〜』は、浅田の妊娠を知ったスタッフが、彼女の出産までを映画として記録しようと企画がスタート。彼女のお腹の中の赤ちゃんの発育にあわせて、5ヶ月にわたって撮影がおこなわれた。映画のストーリーはフィクションでありながら、浅田好未というひとりの女性が、妊娠し、母親として身体が変化していく過程をドキュメントとしてとらえていくという、前代未聞の映画となった。
浅田が演じる主人公・マリの夫役には、『キッズ・リターン』『秘密』などの映画やドラマで強い印象を残す金子賢。そして益子梨絵、永倉大輔、伊佐山ひろ子らが脇を固める。
監督は、新藤兼人、降旗康男、三池崇史ら、名だたる監督の助監督をつとめ『哀憑歌』で監督デビューを果たした金丸雄一。実際の妊婦をカメラで追うという前例を見ない作品に果敢に挑戦し、異色のラブストーリーとして見事に完成させた。
浅田は2007年11月に、第一子となる友斗くんを無事出産した。母となる道程をこれ以上ないほどのリアルさで描き出したこの作品は、少子化問題などが叫ばれる現代に、子供を生むということの意味を問いかける、新たなタッチの社会派映画である。
- 浅田好未
- 永倉大輔
- 伊佐山ひろ子
- 益子梨恵
- 街田しおん
- 堀内正美
- 宮本大誠
- 金子賢(特別出演)
- 監督:金丸雄一
- 企画:佐藤博彦
- 原案:辰巳佳太/金砺賢児
- プロデューサー:辰巳佳太/林田昌爵
- キャスティング:金砺賢児
- 脚本:金と銀/金丸雄一
- 撮影:釘宮慎治
- 照明:田辺浩
- 録音:西岡正巳
- 美術:津留啓亮
- 音楽:MOKU
- 製作:コンセプト・フィルム/ジャパニメーション
- 宣伝:GPミュージアムソフト