製菓会社の“お客様相談室”でクレーム処理を担当する継村尚人(柏原収史)。日々かかってくる理不尽なクレームにも臆することなく、毅然とした態度で対応する継村は、社内でも一目置かれている。
ある日、継村はナイトウと名乗る男から奇妙な電話を受ける。明らかに苛立った様子で「ミネラルウォーターに虫が混入していた」という。
これまで通りに真摯に対応する継村だが、ナイトウにはその対応がまったく通用しない。やがて、怒りの矛先は継村自身へと向かい、悪質なストーキング行為が始まる。決して姿を見せることのない相手に翻弄され、追いつめられていく継村。謝っても、怒っても、ナイトウの手は緩まない。そして、継村の恋人(平田弥里)が突然の失踪を遂げ。やがて継村の身に危険が忍び寄る……。
クレーマー case1
監督:金子大志
出演:柏原収史 平田弥里 しほの涼 長澤奈央 ほか
2008年4月12日(土)よりキネカ大森にてロードショー
製品やサービスに不備があるとき、苦情を訴えるのは消費者の当然の権利であり、企業にとってもその苦情はより良い製品やサービスを提供するための材料になる。しかし、苦情を寄せる際、過剰に被害者を演じ、ときには脅しと思えるような行為に及ぶ常軌を逸したクレーマーがいる。映画『クレーマー』は、近年、報道で取り上げられることも多い悪質なクレーマーを題材にしたサスペンスホラーだ。
『クレーマー case1』で主人公となる製菓会社のお客様相談員・継村を演じるのは『出口のない海』『カミュなんて知らない』『どこに行くの?』などの若手実力派・柏原収史。顔の見えないクレーマーに次第に追い詰められていく恐怖を熱演する。継村の恋人役には、テレビシリーズ「ウルトラマンメビウス」のコノミ隊員役で人気となった平田弥里。さらに“スーパージュニアアイドル”と呼ばれ、『こわい童謡』などで女優としても活躍するしほの涼、歌に演技と幅広く活躍する『Girl's BOX ラバーズ☆ハイ』などの長澤奈央、『ウォーターボーイズ』『長州ファイブ』などで注目を集める若手俳優の三浦アキフミらが脇を固める。
監督は金子大志。2005年に『解けない結び目』が東京国際ファンタスティック映画祭デジタルショートアワード「600秒」《笑い》部門でグランプリを受賞、雁須磨子の人気マンガを小阪由佳主演で映像化した「ファミリーレストラン」を手掛けた注目の監督が、その巧みな演出力で、姿の見えない相手から追いつめられる恐怖や匿名性が生み出した異常な人間心理を描き、観る者を恐怖に陥れる。
クレーマーが自分勝手な理論で他人を追いつめていくとき……お客様は悪魔に変わる。
- 柏原収史
- 平田弥里
- しほの涼
- 長澤奈央
- 三浦アキフミ
- 監督:金子大志
- 脚本:金子大志/秋本健樹/古賀奏一郎
- 制作:有限会社エス・フィールド
- 製作:株式会社アートポート