DIVE!!
監督:熊澤尚人
出演:林遣都 池松壮亮 溝端淳平 瀬戸朝香 ほか
2008年6月14日(土)より角川シネマ新宿(新宿ガーデンシネマより館名変更)ほか全国ロードショー
2008年/35mm/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/115分

高さ10mから水面まで、わずか1.8秒。その間の演技を競う水泳の飛び込み競技。注目のフレッシュな男優陣がこの競技に挑む、爽やかな青春映画が誕生した。
赤字経営で閉鎖の危機にあるダイビングクラブ。存続の条件は、オリンピック出場。クラブの命運をかけて、3人の少年の特別な夏が始まる……。
原作は直木賞作家・森絵都の同名小説。2000年の刊行以来、映像化が熱望されていた作品の映画化にあたり、原作者自身も脚本協力に参加、原作のエッセンスを余すところなく表現した。
出演は、“ダイアモンドの瞳”を持つ主人公・坂井知季にデビュー作『バッテリー』で日本アカデミー賞新人俳優賞などを受賞、主演第2作『ちーちゃんは悠久の向こう』も好評の林遣都。孤高のエリートダイバー・富士谷要一に『ラストサムライ』『鉄人28号』『砂時計』など、17歳にして豊富なキャリアを持つ池松壮亮。津軽の野生児ダイバー・沖津飛沫に第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞、歴代最多の40もの芸能事務所からオファーを受けた溝端淳平。次代のエンターテイメント界を担うフレッシュな3人が、3ヶ月の特訓を経てリアルなアスリートの魅力を見せる。
そして美人コーチ・麻木夏陽子に演技派女優としての地位をたしかなものとしている瀬戸朝香、飛沫のガールフレンドに『転校生 さよならあなた』主演の蓮佛美沙子、要一の父親に日本映画界の誇る名バイプレイヤー・光石研ら、充実のキャストが揃った。
監督は『虹の女神〜Rainbow Song〜』などで若手俳優の魅力を引き出す繊細な演出に定評のある熊澤尚人。本作でも悩みや葛藤を抱えながら、一瞬の演技にかける少年たちの青春を見事にスクリーンに描き出した。
さらに、人気デュオ・スキマスイッチの大橋卓哉が主題歌を、常田慎太郎が劇中の音楽を担当し、ふたりがソロ名義での初コラボレーションを果たしているのも注目だ。

中学生の坂井知季(林遣都)は、小さなころ自分と同じ年頃の少年がプールの飛び込みをしているのに魅せられ、自分も飛び込みを始めた。その少年・富士谷要一(池松宗亮)と同じミズキダイビングクラブ(MDC)に通っているが、元オリンピック選手で主任コーチである父親・敬介(光石研)を持つエリートの要一に比べ、知季はいたって平凡な選手だ。
ある日、クラブに美人の新任コーチ・麻木夏陽子(瀬戸朝香)がやって来る。MDCは赤字経営で存続の危機に瀕していた。クラブ創設者の孫である夏陽子は、MDCからオリンピック選手を送り出すという条件で、親会社にクラブの存続を約束させたのだ。夏陽子によるクラブ生への指導が始まり、さらに夏陽子は、津軽からスカウトしてきた野生児のような選手・沖津飛沫(おきつ・しぶき/溝端淳平)をクラブに参加させる。強烈な個性を持った飛沫の出現に、要一はライバル心を燃やす。
やがて、大会にクラブから出場する3人の選手が発表される。夏陽子が選んだ3人は、要一、飛沫、そして意外にも知季だった。大会に向け、友人からの遊びの誘いや、ガールフレンドの野村未羽(瓜生美咲)との約束も断って、これまで以上にトレーニングに励む知季。しかし、そんな知季にある“事件”が起きる。ショックを受け、練習も休んでふさぎこむ知季のもとを夏陽子が訪れ、知季が飛び込み選手に大事な“ダイヤモンドの瞳”という能力の持ち主であることを告げる。
知季、要一、飛沫。3人の少年たちは、それぞれに悩みを抱え葛藤しつつも、なにかを掴もうとするように飛び込みに没頭していく。そして、大会の日が近づいてきた――。