グーグーだって猫である
監督:犬童一心
出演:小泉今日子 上野樹里 加瀬亮 森三中 林直次郎(平川地一丁目) ほか
2008年9月6日(土)、シネマライズ、シネカノン有楽町2丁目、新宿武蔵野館、池袋HUMAXシネマほか全国ロードショー
2008年/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/116分

天才少女漫画家・麻子さんの家に、1匹の猫がやって来た。ぐるぐる巻き模様のその猫の名前は、グーグー。
少女漫画界の巨星・大島弓子が飼い猫たちとの日々を綴った人気エッセイ漫画「グーグーだって猫である」。人も動物たちもみんな対等に、頑張って生きている。そんな純粋であたたかい視点にあふれた傑作が、豪華キャストによって映画化を果たした。
主人公の麻子を演じるのは、数多くの映画賞で主演女優賞を受賞した『空中庭園』以来、3年ぶりの主演となる小泉今日子。麻子を尊敬するアシスタントのナオミには、映画・テレビドラマで大活躍、いまもっとも輝く若手女優である上野樹里。麻子との恋を予感させる不思議な青年・青自には『それでも僕はやっていない』で高い評価を受けた実力派の加瀬亮。さらに、麻子のアシスタント3人組に人気のお笑いグループ・森三中、ナオミの恋人・マモルに人気デュオ・平川地一丁目の林直次郎、元・メガデスのギタリストであるマーティー・フリードマンや、「セクシーボイス アンド ロボ」の大後寿々花など、幅広いジャンルから、魅力あふれる出演者が集まった。
監督は『ジョゼと虎と魚たち』『眉山』などの犬童一心。大島弓子の大ファンで、かつて大島作品の『金髪の草原』を映画化したこともある犬童監督が、大島作品への敬意をこめつつ、驚きあふれる新鮮な感覚での映像化を実現させた。
音楽は、日本を代表する音楽家・細野晴臣。映像の味わいをより深める軽快な音楽を提供し、主題歌を小泉今日子とデュエットしている。
スクリーンに繰り広げられるひとりと1匹の、幸せいっぱいの毎日は、そっと力が抜けるような、今までにない感動をもたらしてくれる。

吉祥寺に住む小島麻子(小泉今日子)は漫画家。今日もアシスタントのナオミ(上野樹里)、加奈子、咲江、美智子とともに、3日間徹夜で原稿に取り組んでいた。その様子を見つめる愛猫のサバ。「さようなら」。かすかに聞こえたような寂しげな声も、仕事に追われる麻子には届かなかった。
翌日、原稿を完成させた麻子は食事にしようとサバに話しかけるが、サバの体はもう冷たくなっていた――。
初めて連載を始めたときから13年と5ヶ月と1日、ずっと一緒に暮らしたサバを亡くし、麻子は漫画が描けなくなってしまった。
そんなある日、麻子はペットショップで1匹の子猫と出会う。ぐるぐる巻き模様のアメリカン・ショートヘアー。麻子はその子猫にグーグーと名前を付ける。
グーグーがやってきて、麻子は元気な顔を取り戻していく。そして、逃げ出したグーグーを見つけてくれたことがきっかけとなり、麻子は不思議な青年・沢村青自(加瀬亮)と出会う。
青自に淡い恋心を抱いたらしい麻子。ナオミたちは麻子の恋を喜び、なんとかその恋を実らせようとする。ナオミの恋人でミュージシャンの卵のマモル(林直次郎)、そのバンド仲間のタツヤ(伊阪達也)たちも力を貸し、次第に青自と麻子は親しさを増していく。
グーグーを連れて散歩する麻子と青自、集まってくるナオミやアシスタントたち。のどかで幸せな日々が続き、麻子は久々の新作のアイディアを語る。すべてがうまく動き始めたようなある日、麻子は突然、思わぬ事実を知らされる……。