Genius Party BEYOND
監督:前田真宏/中澤一登/大平晋也/田中達之/森本晃司
声の出演:高野麗 江戸家小猫/古田新太 高田聖子/鈴木晶子 一条和矢/佐野史郎 水原薫/菅野よう子 小林顕作 ほか
2008年10月11日(土)よりシネマート六本木ほかにてロードショー
『鉄コン筋クリート』『マインド・ゲーム』『アニマトリックス』など、斬新な話題作を次々と放ってきたヴィジュアルクリエイト集団・STUDIO4℃。彼らが“映像よ街に出よう”をテーマに挑んだ意欲的プロジェクトが“Genius Party”である。「制約=ゼロ」というコンセプトのもと、多彩な才能が短編アニメーションを競作。2007年に公開された第1弾では7人の作家陣が無限のクリエイティビティを披露した。そして2008年、いよいよ待望の第2弾がベールを脱ぐ。題して『Genius Party BEYOND』。前作で示された広大なアニメーションの表現領域から、さらに彼方=Beyondへと突き抜ける鮮烈な5本の作品群が誕生した。
テレビアニメ「巌窟王」監督の前田真宏が監督をつとめる「GALA」は、故・伊福部昭の壮大な音楽に乗せ、自由なイマジネーションで神々の村を描くオリエンタル・ファンタジー。
『キル・ビル vol.1』のアニメパートを手がけたことでも知られるアニメーター・中澤一登による「MOONDRIVE」は、ポップなユーモアセンス溢れる脱力コメディ。
スーパーアニメーター・大平晋也の久々の演出作となる「わんわ」は、子供の夢の中の冒険を監督自身のイマジネーションを全開で表現した、手描きアニメのひとつの到達点といえる力作だ。
アニメーター、イラストレイター、マンガ家とマルチに活躍する田中達之が7年越しで完成させた「陶人キット」は、彼の独創的な世界観を映像化。個性派俳優・佐野史郎が出演している。
STUDIO4℃を代表するクリエイター・森本晃司による「次元爆弾」は、説明的な表現を排し、観る者の情感を刺激する映像詩。アニメ界で広く活躍する作曲家・菅野よう子が声優に初挑戦しているのも話題だ。
5本の短編は、まさにアニメーションの歴史に新たなマイルストーンを打ち立てる珠玉のフィルムたち。それをスクリーンで目撃するのは、衝撃の体験となるだろう。
GALA
それは空からやってきた。神々の暮らす平和な土地に、ある日とてつもなく巨大な“なにか”が落ちてくる。慌てふためく者たちの中で、少年コオニは言い知れぬ予感に震えていた。あれは生きている――。
MOONDRIVE
月面都市に悪名を轟かせる4人の無法者。お宝の噂を聞きつけた彼らは、1枚の古ぼけた地図を手に入れる。しかし、文字が古すぎて読めない! 4人は学者の家に押し掛け地図の解読を依頼。それは伝説の宝の地図を探すための地図だという。
わんわ
入院中のお母さんのそばで元気に遊ぶ男の子。そこに突然、恐ろしい鬼が現われ、男の子とお母さんを引き離してしまった。気がつくと、そこは見知らぬ不思議な世界。男の子は1匹の犬=わんわを追いかけていく。
陶人キット
巨大な工場に飲み込まれたかのような集合住宅。その一室に暮らすひとりの若い女。薄暗い部屋の中で、彼女は奇妙な機械を操る。部屋には無数の人形が。そんな女の部屋を、コート姿の男が訪ねてくる――。
次元爆弾
少年シンは、あるとき、クウという少女に出会う。誰にも似ていない、自由奔放なクウとの日々は、シンの心を変えていった。愛おしく、かけがえのない記憶。さまざまな言葉の断片が蘇る。シンの心を刺しぬいた言葉も――。