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子猫の涙

監督:森岡利行
出演:武田真治 藤本七海 広末涼子 ほか

2008年1月26日(土)、新宿ガーデンシネマ、渋谷シネ・アミューズ、ユナイテッド・シネマ豊洲 ほか全国ロードショー

2007年/カラー/ビスタサイズ/DTSステレオ/97分

イントロダクション

作品スチール

 東京タワー建設、東京オリンピック開催に象徴される“昭和”を舞台とした映画がここ数年、日本映画界を沸かせている。そんな人情味あふれる“昭和”の空気をスクリーンから漂わす作品が、またひとつ誕生した。
 昭和43年に開催されたメキシコオリンピックで、ボクシングバンタム級の銅メダルを獲得した森岡栄治。五輪メダリストという栄光を手にしながらも、網膜はく離によりボクサーを引退、波乱に満ちた彼の人生を娘の視点から描いたのが映画『子猫の涙』だ。
 監督・脚本は森岡利行。脚本家として望月六郎監督の『鬼火』や、監督として黒川芽以、沢尻エリカら出演の『問題のない私たち』などを手掛けてきた森岡は、森岡栄治の甥である。主宰する劇団ストレイドッグの舞台「路地裏の優しい猫」で叔父の生涯を描いた森岡が、その舞台をもとに映画企画として脚本化。優れた企画に与えられる日本エンジェル映画大賞を受賞し、映画化を実現させた。
 出演は、森岡栄治役に自身ボクシングを趣味とする武田真治。迫力のボクシングシーンや子育てに戸惑う父親を熱演、鍛え上げた肉体で10代から50代までを体当たりで演じきった。そして物語の中心となる栄治の娘・治子役を『奈緒子』『カンフーくん』など出演作の控える期待の子役・藤本七海が元気いっぱいに演じる。可愛らしいしたたかさと情の厚さをあわせ持つ栄治の愛人・裕子役には『バブルへGO!! タイムマシンはドラム式』や『Little DJ 〜小さな恋の物語〜』で女優としての幅の広さを見せる広末涼子。さらに栄治の妻を紺野まひる、兄を山崎邦正、姉を鈴木砂羽が演じるほか、喜味こいし、唐渡亮、黒川芽以、宝生舞、赤井英和など、個性あふれる実力派俳優たちが顔を揃えた。
 主題歌は話題のアーティスト・Rie fuの「Home」。映画のために書き下ろされたこの曲が優しく映画を飾る。
 第20回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門に公式出品され特別賞を受賞した『子猫の涙』。愛すべきダメ親父と彼を取り巻く人々の絆を描いた、珠玉のヒューマンドラマだ。

ストーリー

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 1968年、メキシコオリンピックで森岡栄治(武田真治)はボクシングバンタム級銅メダルを獲得する。オリンピック後、プロに転向した栄治だったが、網膜はく離により75年に引退を余儀なくされる。
 栄治の姉・加代子(鈴木砂羽)は「腐ってもオリンピック選手」と、弟の栄光を誇りにしているが、栄治の娘・治子(藤本七海)は、引退したあと定職に就かず、スナックで働く母の和江(紺野まひる)に支えられている父に反発を覚えていた。そんな治子の心の拠り所となっていたのはバレエのレッスン。そして父への反発から、治子はいじめを許さない正義感の強い女の子に育っていった。
 やがて栄治は、用心棒をしたヤクザの親分の世話で、ボクシングジムの会長をつとめることになった。しかし、栄治の女遊びや破天荒な生き方に嫌気のさした和江は、治子と弟の和則を置いて家を出ていってしまう。そして和江と入れ替わるように、栄治の愛人となったホステスの裕子(広末涼子)が森岡家で一緒に暮らすようになる。治子にとっては居心地の悪い日々が続き、追い打ちをかけるように栄治が詐欺の容疑で逮捕されてしまう。どん底の暮らしを送り、自分の降りかかる不幸はすべて栄治のせいだと思う治子。そんな治子に裕子は真正面からぶつかり、本気で治子と向き合おうとするのだった――。

キャスト

  • 森岡栄治:武田真治
  • 治子:藤本七海
  • 裕子:広末涼子

  • 栄治の妻・和江:紺野まひる
  • 栄治の兄・忠利:山崎邦正
  • 栄治の姉・加代子:鈴木砂羽

  • 栄治の父・作次郎:喜味こいし
  • ヤクザ・松永:唐渡亮
  • 治子の先輩・千夏:黒川芽以
  • 大人になった治子:宝生舞

  • 刑事・芹川:赤井英和

スタッフ

  • 脚本・監督:森岡利行

  • 原案:森岡利行(「路地裏の優しい猫」)
  • 製作:大橋孝史/原田学/伊藤泰造
  • エグゼクティブ・アドバイザー:山田俊介
  • プロデューサー:上野雄介/上住曜子/二木大介/杉山剛
  • アシスタントプロデューサー:氏家慶子
  • 企画:ストレイドッグ
  • 脚本協力:今井雅子

  • 撮影:釘宮慎治
  • 照明:舟橋正生
  • 録音:小宮元
  • 美術:佐々木記貴
  • 編集:矢船陽介
  • 助監督:玉利佑助
  • 監督補:森川圭
  • 制作担当:新井聡
  • スチール:渡邊利夫

  • 音楽:奥野敦士
  • 主題歌:Rie fu「Home」(Palm Beach Inc.)

  • 制作プロダクション:トルネード・フィルム
  • 製作:「子猫の涙」製作委員会(STRAYDOG PICTURES LLC/トルネードフィルム/角川映画/ソニー・ミュージックエンタテインメント)
  • 協力:シネマ・インヴェストメント
  • 配給:トルネード・フィルム

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