
長野から修学旅行で東京へやって来た高校生たち。
自由行動の時間、東京観光を楽しむ同級生たちや、ホテルに誘う彼氏のノブからの離れ一人別行動をとるアヤ。彼女には東京での目的があった。それは、両親の離婚で離ればなれになった義兄に会うこと。ノブのことは好きだが、どうしても義兄のことを考えてしまう自分の気持ちを、会って確かめたかったのだ。彼女は義兄のもとへと向かう。それが悲しい旅への始まりになるとも知らずに。
監督:前田弘二
出演:キヨミジュン 榊原順 鈴木なつみ 宇野祥平 ほか
2008年2月23日(土)から29日(金)までテアトル新宿にてレイトショー公開 (※28日休映)
2008年/カラー/ヴィスタ/73分
2005年に『部屋』がひろしま映像展でグランプリと演技賞を受賞、2006年には『古奈子は男選びが悪い』が第10回水戸短編映像祭でグランプリを受賞した映画監督・前田弘二。マンガ家、美容師という職歴を経て自主映画の制作をはじめた異色の映画監督は、2007年にテアトル新宿で開催された特集上映「女 前田弘二監督特集」が1週間で1000人を越える動員を記録し、現在、インディペンデント界で注目を集める存在である。
そんな前田監督の新作が『くりいむレモン 旅のおわり』だ。1980年代にヒットを記録した伝説的アニメシリーズを実写化した「くりいむレモン」シリーズは、これまでに山下敦弘監督などを起用、期待の若手監督の登竜門的な存在となっている。
『くりいむレモン 旅のおわり』は、主演に2007年のデビュー以降、その清楚さを感じさせるルックスで人気を集めているキヨミジュンをむかえ、従来のシリーズとは一味違った、リアルでほろ苦い高校生の姿を描き出した。
作り出された甘さや切なさはそこにはない。懐かしい片思いも懐かしい別れも、懐かしい告白もない。あるのは、若さそのものだけだ。
長野から修学旅行で東京へやって来た高校生たち。
自由行動の時間、東京観光を楽しむ同級生たちや、ホテルに誘う彼氏のノブからの離れ一人別行動をとるアヤ。彼女には東京での目的があった。それは、両親の離婚で離ればなれになった義兄に会うこと。ノブのことは好きだが、どうしても義兄のことを考えてしまう自分の気持ちを、会って確かめたかったのだ。彼女は義兄のもとへと向かう。それが悲しい旅への始まりになるとも知らずに。