
世界征服を目指す秘密結社・鷹の爪団の活躍(?)を描いた脱力系コメディアニメ「秘密結社 鷹の爪」は、2006年にテレビ朝日系「THE FROGMAN SHOW」で放送開始。地上波初のFlashアニメとして放送され話題を集め、作品だけでなく脚本・監督・声の出演までほぼひとりでこなすクリエイター・FROGMANも大ブレイクを果たした。
2007年3年には劇場版『秘密結社 鷹の爪 THE MOVIE 〜総統は二度死ぬ〜』が公開。当初は2館のみでの公開だったが、関係者の予想を越える大ヒットとなり6ヶ月におよぶロングランを記録したのに加え、ニューヨーク国際インディペンデント映画祭で2賞を受賞する快挙を果たした。そんな第1作の好評を受けて……ではなく、FROGMANが関係者に内緒に作った特報を2007年の東京国際フェアで勝手に公開してしまったために、第1作公開前に製作を決定せざるを得なくなった劇場第2弾が、ついに登場する!
製作を勝手に決めたはいいが、それなりにかかる製作費は、なんと映画のサブタイトルのネーミングライツ(命名権)を売るという前代未聞の方法でクリア。あとはひたすら「FROGMANががんばる」ことで劇場第2弾の製作は進められた。
もちろん、劇場版ならではの仕掛けもたっぷり。予算の増減が一目でわかる“バジェットゲージ”や、第1作ではめでたく1組のカップルが結婚にいたったらしい“告白タイム”といった前作で好評の企画は引き続き登場。さらに、日々の疲れを癒す“リラックスタイム”、インターネットで募集をおこない、ギネス記録に挑戦する“1万人の声優募集”、さらに誰もが知っているあの超大物声優があっと驚くかたちで登場するなど、力の入れどころを間違えているような新企画が満載だ。
今回も前作同様『古墳ギャルのコルフィー』新作と同時上映。まさに世界に羽ばたくFROGMANの繰り広げる“ショー”を見逃すな!

秘密結社“鷹の爪団”の秘密基地では、レオナルド博士の開発によるスーパーセントウロボが完成。鷹の爪団は和やかに世界征服の陰謀をめぐらす。と、そこに現われる宿敵デラックスファイター。必殺技デラックスボンバーによってあえなくやられる鷹の爪団。
そんなデラックスファイターの身に事件が起こる。金で買収され悪人を見逃したという記事がブログに掲載されたのだ。デラックスファイターにそんな記事を書いた覚えはなかったが、当然のようにブログは炎上。またたく間にデラックスファイターの人気は急降下し、経営する会社は人手に渡ってしまう。
そのころ「ネットを征する者は世界を征す!」と、ネットの世界での世界征服を画策した鷹の爪団は、博士の開発した“ネットの中に入り込むマシン”でネット世界にジャックイン! 団員たちはどこかの映画で観たようなネット世界を縦横無尽に飛び回る。そこで出会った謎の美女・美津子は、Mr.Aという人物が率いる“ハゲタカファンド”が、会社の株価の急落と買占めをおこなっていると団員たちに告げる。デラックスファイターを没落させたのもMr.Aの仕業だったのだ。このままでは、ハゲタカファンドによって日本が乗っ取られてしまう!
秘密基地のあるアパートも買い占められ、宿無しとなった鷹の爪団は、なぜか見過ごされていた島根県に身を移し、反撃の機会をうかがうのだが、ハゲタカファンドの魔の手はようやく島根にも伸びようとしていた――。