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作品スチール

天国はまだ遠く

監督:長澤雅彦
出演:加藤ローサ 徳井義実(チュートリアル) ほか

2008年11月8日(土)よりシネセゾン渋谷ほか全国順次ロードショー

2008年/カラー/ビスタサイズ/35mm/ドルビーSR/117分

イントロダクション

作品スチール

 仕事も恋もうまくいかず、都会生活に疲れてしまったOLの千鶴。山奥で静かに暮らす青年・田村。まったく違った暮らしを送っていたふたりが出会い、それぞれの心に変化を与えていく。そばにいたいけれど、その気持ちを口に出せないふたり……。
 映画化された「幸福な食卓」などで知られる人気作家・瀬尾まいこの小説「天国はまだ遠く」を、『ココニイルコト』『青空のゆくえ』『夜のピクニック』など、心温まる人間描写で定評のある長澤雅彦監督が映画化。切ないけどあたたかい、大人のための優しいラブストーリー『天国はまだ遠く』が完成した。
 主演のふたりには、映画初共演となる異色のコンビが起用された。ヒロイン・千鶴役には『いちばんきれいな水』『デトロイト・メタル・シティ』やテレビドラマで活躍し、フレッシュな魅力を振りまく加藤ローサ。『夜のピクニック』以来の長澤監督作出演となる本作では、器用に生きられない女性をナチュラルに演じてみせる。千鶴を静かに見守る青年・田村には、人気お笑いコンビ・チュートリアルの徳井義実。本作が本格的な俳優デビューとは思えないほどの繊細な演技で田村の人間像を見事に表現している。クスッと笑えて、ときにせつなさやあたたかさも感じさせるふたりのやり取りは、この映画の大きな魅力だ。
 撮影は、日本三景のひとつ、天橋立で知られる京都府宮津市で、地元の人々の協力を得ておこなわれた。赤く色づく山や淡い光に包まれた日本海はこの映画のもうひとつの主役だ。そして、そんな豊かな自然で育まれた食材を使った料理が登場する食事シーンも、この映画の見どころのひとつだろう。
 エンディングテーマは若手実力派シンガー・熊木杏里が歌う「こと」。劇中音楽のピアノ演奏も担当したクラシック界の貴公子・清塚信也のピアノをフィーチャーした美しい曲が、映画の余韻をさらに深くする。

ストーリー

 夜の京都・宮津駅に、山田千鶴(加藤ローサ)はひとり降り立った。「人のいないところへ行きたい」と頼まれたタクシーの運転手(宮川大助)は、千鶴を山奥にあるさびれた民宿“絶景の宿 民宿たむら”へと連れていく。  千鶴を迎えたのは、まだ若い田村(徳井義実)だった。民宿の主人らしくない田村の言動に戸惑いながらも、民宿の2階に部屋をとる千鶴。ほかに客はいない。部屋の用意をしてくれた田村が出ていくと、千鶴は1通のメールを送り、意を決したように大量の錠剤を飲み干すのだった……。
 千鶴が目を覚ますと、部屋にはまぶしい朝陽が射し込んでいた。魚を焼く匂いに誘われて部屋から出た千鶴を待っていたのは、田村の作った朝ご飯。千鶴は宿にやってきた夜から32時間、ずっと寝続けていたのだ。食事をしながら千鶴が宿泊代を尋ねると「ほかの民宿っていくらぐらいなのかなあ」と逆に尋ねる田村。両親から民宿を引き継いで3年、ほとんど客がいなかったという。千鶴は、このちょっと変わった“民宿たむら”にしばらく滞在することを決める。
 田村と一緒にそばを打ち、近所の夫婦(河原さぶ・絵沢萌子)と会話を交わす。都会での暮らしと違った生活は、千鶴にとって新鮮なものだった。そして、千鶴がこんな山奥にやって来た理由に気づきつつも自然に接する田村の態度は、千鶴に安らぎを与えていく。
 畑で野菜を作り、鶏を飼って卵を貰い、海で魚を釣り、あえて世間から離れたような生活を送る田村。その田村も、実は大きな秘密を抱えていた。彼が止まったままの腕時計をはめていた理由を、千鶴はまだ知らなかった……。

キャスト

  • 山田千鶴:加藤ローサ
  • 田村遥:徳井義実(チュートリアル)

  • 沢登正次:河原さぶ
  • 沢登和子:絵沢萌子
  • 真鍋久秋:郭智博

  • 坂下敏彦:宮川大助
  • 亀井雅晴:南方英二(チャンバラトリオ)

  • 小杉裕喜:福田充徳(チュートリアル)
  • 里塚稔:海原はるか
  • 沖育男:海原かなた
  • 駅員:土佐信道(明和電気)
  • スーパーの店員:山岡麻衣子
  • 神父:松崎政好

  • 深瀬由香里:藤澤恵麻(友情出演)
  • 堀江隆志:坂東英二(特別出演)

スタッフ

  • 監督・脚本:長澤雅彦

  • 原作:瀬尾まいこ「天国はまだ遠く」(新潮社刊)

  • プロデューサー:伴野智/清水啓太郎/片岡秀介
  • 脚本:三澤慶子

  • 撮影:小林基己
  • 照明:中村裕樹
  • 美術:金田克美
  • 録音:滝澤修
  • 編集:掛須秀一
  • 助監督:草野昌美
  • ラインプロデューサー:加藤賢治

  • 音楽:渡辺俊幸
  • エンディングテーマ:熊木杏里 feat. 清塚信也「こと」

  • 製作:東北新社/吉本興業/東京テアトル/ワーナーミュージックジャパン/CELL/エーアワーズ
  • 企画・制作:東北新社クリエイツ
  • 企画協力:新潮社
  • 制作協力:ビーワイルド/トゥモロー
  • 配給:東京テアトル
  • 宣伝:メディアボックス
  • 宣伝協力:スールキートス

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