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作品スチール

まぼろしの邪馬台国

監督:堤幸彦
出演:吉永小百合 竹中直人 ほか

2008年11月1日(土)よりロードショー

イントロダクション

作品スチール

 日本古代史最大の謎とされる“邪馬台国”。その所在地について、現在でも学会では諸説をめぐって論争が続いている。
 昭和40年代初頭、日本に邪馬台国ブームが沸き起こった。その発端となったのは、第1回吉川英治文化賞を受賞したベストセラー「まぼろしの邪馬台国」であった。その著者は、島原鉄道の元役員で「島原の子守唄」の作者としても知られる宮崎康平。そして、盲目であった康平の傍らで常に彼を支えていたのが、妻の和子だった。
 映画『まぼろしの邪馬台国』は、昭和の奇人・宮崎康平と、彼の情熱を信じた妻・和子の、夫婦の絆の物語だ。
 宮崎和子を演じるのは、日本を代表する映画女優・吉永小百合。これまで演じてきたのとは異なる、時代の先端を進む実在の人物を、力強く演じている。そして、邪馬台国を探し出すことへの執念を燃やす宮崎康平には、映画監督としても高く評価される個性派俳優の竹中直人。破天荒な言動、行動を繰り返しながらも、どこか憎めない康平を好演している。
 また、窪塚洋介、江守徹、大杉蓮、余貴美子、由紀さおりなど実力派俳優に加え、人気お笑い芸人の柳原可奈子、中高年のアイドル・綾小路きみまろ、人気アナウンサーの草野仁、物理学者の大槻義彦など、さまざまなジャンルから集まったユニークなキャストが共演する。
 脚本は大河ドラマ「功名が辻」やNHKドラマ「ふたりっ子」などを手がける大石静。『明日の記憶』『トリック 劇場版」『20世紀少年』など、幅広い作風で話題作を次々に生み出している堤幸彦が監督をつとめた。
 『明日の記憶』『眉山』などの大島ミチルの音楽と、世界の歌姫セリーヌ・ディオンが歌う「卑弥呼のテーマ」が、九州の美しい風景の中で繰り広げられる物語に、一層の感動を与えている。

ストーリー

作品スチール

 昭和31年、ラジオの仕事をしていた長浜和子(吉永小百合)は、担当していた番組のゲストとして招かれた宮崎康平(竹中直人)と出会う。島原鉄道の社長である康平は、過労のため視力を失っていたが、郷土史家として名の知られた存在であった。康平は、邪馬台国の実像を知ることが日本人の起源を探ることであると力説する。康平の破天荒な人柄に戸惑う和子であったが、その出会いがきっかけとなり、1ヶ月後、和子は島原へ赴き、島原鉄道の観光バス事業に携わることになる。
 島原鉄道の新しい事業も軌道に乗り始めたころ、事件が起こった。集中豪雨が島原を襲い、線路を調べにいった康平が行方不明となったのだ。幸い、無事に発見された康平は、意識を取り戻すと「わが郷土、島原は遺跡の上にできた町」と言い出す。川に流されそうになったとき、康平は縄文時代の土器を発見していたのだ。
 康平の指揮の下、鉄道の復旧作業がおこなわれ、多数の土器が出土する。その発見に、康平は邪馬台国を探し出す想いを強くしていた。しかし、島原鉄道では康平の社長解任が決議され、観光バス事業も廃止となってしまった。一旦は島原を去ろうとした和子だったが、宮崎康平の妻として、島原での生活を続けることを決意する。
 和子は、康平に魏志倭人伝、日本書紀、古事記などを繰り返して読み聞かせ、康平はそこから邪馬台国の位置を読み解こうとする。それは。文字通り、夫婦が力を合わせた手探りの共同作業であった。ふたりは実際に九州各地を旅して歩き、立体地図に記録していく。康平の夢はいつしかふたりの夢となっていた。そしてその先に康平が見つけたものとは……。

キャスト

  • 宮崎和子:吉永小百合
  • 宮崎康平:竹中直人

スタッフ

  • 監督:堤幸彦

  • 原案:宮崎康平「新版 まぼろしの邪馬臺國」(講談社刊)

  • 脚本:大石静

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