戦国時代の天正二年、春日の国という小国での話。
無敵を誇り“鬼の井尻”という異名をとる武将・井尻又兵衛(草なぎ剛)は、ある日の戦の中で一瞬の隙から命を落としそうになるが、ひとりの少年が突如として現われたことでからくも救われる。
その少年の名は川上真一(武井証)。ずっと先の未来から時間を越えてやってきたという真一の話を信じることができない又兵衛だが、とりあえず真一を城に連れて帰る。
城主・康綱(中村敦夫)の命令により、真一の面倒を見ることになった又兵衛。最初は疎ましがっていたものの、素直な真一と過ごすうちに又兵衛も心を許していき、いつしか真一と又兵衛の間には奇妙な絆が生まれていった。
そんな中、北関東の大名・大倉井高虎(大沢たかお)が、康綱の一人娘・廉姫(新垣結衣)に婚儀を申し込んできた。廉姫が大国の大名である高虎のもとに嫁ぎ、後ろ盾ができれば春日の国は安泰となる。幼いころからともに育ってきた又兵衛と廉姫は互いに想いあっていたが、それは身分違いの叶わぬ恋。ふたりは互いの想いを胸にしまいこむのであった。
そのころ、姿を消した真一を探していた父親の暁(筒井道隆)と母親の美佐子(夏川結衣)も戦国時代にやってきて、真一たち家族は再会を果たす。
だが、真一たち家族の出現は、思わぬ結果をもたらすことになった。高虎は春日の国に大軍を送り込み、又兵衛は春日の国を、そして廉姫を守るために出陣する――。
BALLAD 名もなき恋のうた
監督:山崎貴
出演:草なぎ剛 新垣結衣 夏川結衣 筒井道隆 武井証 ほか
2009年9月5日(土)より全国東宝系ロードショー
戦国の世、身分が違いながらも想いあう武将と姫。現代からやってきた少年との出会いが、ふたりの運命を変えていく……。
人気アニメ「クレヨンしんちゃん」の劇場版は、良質のエンターテイメントを届けてくれるシリーズとして多くの映画ファンから支持されている。中でも2002年公開の『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』は、文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞するなど高い評価を得たのに加え、なにより幅広い観客の感動を呼んだ。
『ジュブナイル』や『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズなどの映画監督・山崎貴も、そのひとりだった。同作に魅了された山崎貴は、同作品を実写映画としてリメイクすることを決意。そして誕生したのが『BALLAD 名もなき恋のうた』だ。
戦国時代の悲恋物語として実写映画化を果たした本作で主人公の尻又兵衛を演じるのは草なぎ剛。国民的グループ・SMAPのメンバーであり『黄泉がえり』『日本沈没』など話題作で主演をつとめてきた彼が、“鬼の井尻”の異名を持つ武将を従来のイメージとはガラリと異なる迫力で演じている。そしてその相手役である廉姫は、大ヒット作『恋空』で主演をつとめ、その後も映画やドラマで活躍、音楽活動も好調な新垣結衣が演じる。さらに、現代から戦国時代にやってきた少年・真一に『いま、会いにゆきます』の武井証、その両親に筒井道隆と夏川結衣、廉姫の父に中村敦夫、廉姫との結婚を望む大名に大沢たかおなど、充実のキャストが揃った。
奇跡のリメイクを果たした本作、そのラストはアニメのとおりになるのか、それとも……? いま『BALLAD 名もなき恋のうた』が、深く大きく、そして美しい感動をもたらす。
- 草なぎ剛
- 新垣結衣
- 夏川結衣
- 筒井道隆
- 武井証
- 吹越満
- 斉藤由貴(特別出演)
- 吉武怜朗
- 波岡一喜
- 菅田俊
- 香川京子
- 小澤征悦
- 中村敦夫
- 大沢たかお
- 監督・脚本・VFX:山崎貴
- 原案:映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦』(原作:臼井儀人/監督・脚本:原恵一)
- 音楽:佐藤直紀
- 主題歌:alan「BALLAD 名もなき恋のうた」
- 製作:「BALLAD 名もなき恋のうた」製作委員会
- 製作幹事(共同):テレビ朝日/ROBOT
- 企画・制作プロダクション:ROBOT
- VFXプロダクション:白組
- 配給:東宝