
雪の中を追われる新撰組の沖田総司。血を吐き倒れた彼に、ひとりの美しい女性が近づいていった……。
現代。公安から閑職の1係へと飛ばされてきた刑事の星野一正(津田寛治)は、暇に耐え切れず、時効が間近に迫っている“世田谷使用人殺人事件”の捜査を始めた。14年前に起こったその事件は、世田谷の邸宅でメイドの女性が首をかき切られて殺されるという惨いものであった。
星野は、殺されたメイドの雇い主だった女性・美夜子ロジュンベルグ(杉本彩)が暮らす洋館を訪れた。「最後の日まで最善を尽くしたい」という星野に、美夜子は事件の犯人は“黒沼右京”という人物だと告げる。
黒沼右京(要潤)は、若くして政財界にも太いパイプを持つ実業家だった。右京を追って彼のアジトに忍び込んだ星野は、女性の悲鳴を耳にする。そこで星野が目にしたのは、縛られた若い女性の首をかき切り、その血を浴びる右京の姿だった。
殺人現場を目撃した星野は捕えられ、右京の部下・横地(松田悟志)たちによって始末されそうになる。そこに現われて星野を救ったのは、美夜子の屋敷に住む少女・ブリギッテ(山口小夜)だった。
傷ついた星野は美夜子の屋敷で目を覚ました。美夜子は、星野は意識を失っている間に美夜子の血の洗礼を受け、血と血で結ばれたと告げる。そして右京もかつて美夜子の血の洗礼を受けたのだと。
果たして、美夜子は、右京は、いったい何者なのか? 美しく謎に満ちた美夜子を中心に、ふたりの男たちが“血”で彩られた対決を繰り広げる……。