横浜に住む沖田大志(武井証)は小学3年生。いつも乗っている黄色い自転車は、母親の琴美(鈴木京香)が選んでくれたものだ。琴美は大志が小さいときにファッションデザイナーの勉強のためにパリに留学し、大志はいま、自宅で設計事務所を営む父親・一志(阿部サダヲ)とふたり暮し。週に1度、琴美から届く手紙を楽しみにしていた。
ある日、琴美から届いた手紙には、パリで撮った琴美の写真が入っていた。ところが、従姉妹の美緒(安部美央)の家に遊びに行った大志は、送られてきた写真が、おばの里美(西田尚美)と琴美が昔、パリに旅行したときの写真だと気づいてしまう。
疑問を感じた大志は、一志の仕事部屋で“山岡静子”という差出人からの手紙を見つける。その中には、琴美が撮ったらしい写真が何枚も入っていた。差出人の住所はなかったが、消印と写真の風景を手がかりに、大志は手紙が香川県の小豆島から送られてきたことを突き止める。
パリにいる琴美に電話やメールをしたいと言っても、一志はあれこれと理由をつけて話題をそらしてしまう。大志は、琴美がパリではなく小豆島にいるのだと確信するようになり、母に会いたいという気持ちをつのらせていく。
夏休みに入り、大志は一志や里美には内緒で母に会いにいこうと決心を固め、美緒の参加するボーイスカウトのキャンプに着いていくと嘘をつき、愛犬のアンを連れて小豆島への旅に出発する。
泣きながらトラックを運転する陽子(藤原里奈)、母親とふたり暮しで生意気な女の子・由美(梅原真子)、海に飛び込もうとしていたおじいさん・正太郎(柄本明)。さまざまな人たちと出会いながら、大志の旅は続く。そして……。
ぼくとママの黄色い自転車
監督:河野圭太
出演:武井証 阿部サダヲ 鈴木京香 ほか
2009年8月22日(土)より全国ロードショー
2009年/カラー/ヴィスタサイズ/95分
母に会うため、500kmの冒険の旅に出発した少年。旅先で出会う人々との触れ合いの中で、彼は少しずつ成長していく。だが、彼はまだ知らなかった。母親が自分のもとから去ったわけ、そして父親がついた哀しい嘘に隠された秘密を――。
2005年に発売された作家・新堂冬樹の感動のベストセラー「僕の行く道」が、『ぼくとママの黄色い自転車』として待望の映画化を果たした。
主人公の少年・大志を演じるのは、ヒット作『いま、会いにゆきます』の映画版・ドラマ版両方で息子役を演じた武井証。天才子役と称される演技でふたたび観客の感動の涙を誘う。母親の琴美には、数々の映画やドラマ、舞台で活躍し、いまや日本を代表する女優となった鈴木京香。そして父親・一志役で『舞妓Haaaan!!!』などの個性派・阿部サダヲが新境地を見せる。そのほか、西田尚美、甲本雅裕、鈴木砂羽、市毛良枝、柄本明ら脇を固める実力派や、お笑いタレントのほっしゃん。、今後が期待される安部美央や梅原真子らの演技にも注目だ。
原作をベースに、少年の成長を描いたロードムービーとして脚本化したのは『子ぎつねヘレン』や『天使の卵』などの今井雅子。「古畑任三郎」シリーズをはじめとする人気ドラマや『子ぎつねヘレン』『椿山課長の七日間』で高い評価を受ける俊英・河野圭太監督がメガホンをとった。主題歌は日本を代表するシンガーソングライター・さだまさしが書き下ろした。
少年の一途な想いが起こしていくいくつもの“奇跡”。人々の心に温かな灯をともしていく感動の旅が、いま、始まる。
- 沖田大志:武井証
- 沖田一志:阿部サダヲ
- 鈴間里美:西田尚美
- 鈴間誠治:甲本雅裕
- 警官:ほっしゃん。
- 憲雄:坂口拓
- 鈴間美緒:安部美央
- 陽子:藤原里奈
- 由美:梅原真子
- 正太郎:柄本明
- 浩子:鈴木砂羽
- 山岡静子:市毛良枝
- 沖田琴美:鈴木京香
- 監督:河野圭太
- 原作:新堂冬樹「僕の行く道」(双葉文庫/双葉社刊)
- 脚本:今井雅子
- 製作:品川恵保/興田尚志/高橋浩/福原英行/尾越浩文/山田良明/松田英史/中野隆治/宮崎恭一/上原徹
- プロデューサー:井口喜一/木村立哉
- アソシエイト・プロデューサー:竹内一成
- 撮影:伊藤清一
- 照明:田頭祐介
- 録音:山方浩
- 選曲:小堀博孝
- 音響効果:渡部健一
- 映像:桜庭武志
- 編集:深沢佳文
- ドッグトレーナー:宮忠臣
- 美術製作:松下利秀
- VFXスーパーバイザー:鹿角剛史
- スクリプター:幸縁栄子
- 助監督:本間利幸
- 製作担当:吉川和也
- 技術プロデューサー:佐々木宣明
- プロデューサー補:椛澤節子
- 音楽:渡辺俊幸
- 主題歌:さだまさし「抱きしめて」(ユーキャン)
- 挿入歌:真衣「YOU」(ソニーミュージックレコーズ)
- 製作:「ぼくとママの黄色い自転車」製作委員会
- 制作プロダクション:共同テレビジョン
- 配給:ティ・ジョイ