「チーム・バチスタ事件」を解決に導いた(と思われている)東城大学付属病院の心療内科医の田口公子(竹内結子)は、院内の諸問題を扱う倫理委員会の委員長に任命された。そんな彼女のもとに1通の告発文書が届く。その内容は「救命救急の速水晃一センター長(堺雅人)は医療メーカーと癒着している。花房看護師長(羽田美智子)は共犯だ」という衝撃的なものだった。
ときを同じくして、文書で告発された医療メーカーの支店長が自殺するという事件が起こる。田口はまたもや高階院長(國村隼)から、事件の背景を探るため、病院内を密かに調査することを命じられる。そんな中、かつて田口とともに「チーム・バチスタ事件」を調査した厚生労働省の役人・白鳥圭輔(阿部寛)が骨折をして東城大学付属病院に運び込まれてくる。こうして互いに嬉しくもない再会を果たしたふたりだったが、実は白鳥のもとにも同様の告発文書が届いていた。
“ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)”の異名も持つ速水は、切れ者だが冷徹で非情な面があり、院内ではよからぬ噂も多かった。速水がドクターヘリの導入を強く主張するのも、それが速水自身になんらかの利益をもたらすからだという声まであるくらいだ。
「磯辺は自殺ではなく殺人だ! そして速水は告発どおりに収賄をしている!」。そんな白鳥の主張をにわかには受け入れられない田口だが、こうして凸凹コンビの捜査がはじまった。そして徐々に明らかになる院内の複雑な人間関係と、秘められた速水の想い。“ジェネラル・ルージュ”の背後に隠された驚きの真実とは!?
ジェネラル・ルージュの凱旋
監督:中村義洋
出演:竹内結子 阿部寛 堺雅人 ほか
2009年3月7日(土)全国東宝系ロードショー
にわか探偵の心療内科医と、破天荒なキレモノ役人。あのコンビが帰ってきた。
窓際医師×切れ者官僚の凸凹コンビが病院を舞台にしたさまざまな事件を解決していく海堂尊の小説「田口&白鳥シリーズ」は、2008年にシリーズ第1作を映画化した『チーム・バチスタの栄光』が公開されて以降、原作とも映画とも異なる設定で描いたテレビドラマ版がヒットし、シリーズ最新作「イノセント・ゲリラの祝祭」がベストセラーになるなど、その人気はとどまるところを知らない。そして2009年、シリーズの人気を決定付けた映画『チーム・バチスタの栄光』の監督と主演コンビにより、シリーズの中でも最高傑作との声の高い作品が映画化される。それが『ジェネラル・ルージュの凱旋』だ!
切れ者だが冷徹・非情な一面も持つ救命救急センター長・速水にかけられた「殺人と収賄」の疑惑、彼を取巻く医師たちの様々な思惑。“ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)”の異名を取る速水は果たしてシロか、クロか……?
もちろん、主演は田口公子に竹内結子、白鳥圭輔に阿部寛という、前作で好評を博した名コンビが復活。監督も前作に続き、『ジャージの二人』『フィッシュストーリー』など話題作を次々と手がける中村義洋。そして今回の事件の中心人物となる速水は、NHK大河ドラマ「篤姫」で注目を集め、中村監督作品『ジャージの二人』では主演をつとめた堺雅人が演じる。
「バチスタ事件」から1年、東城大学付属病院にふたたび巻き起こる事件に、田口&白鳥が挑む。エンターテインメント性の高さだけでなく、社会問題化する救急医療の問題をリアルかつスリリングに描いている点にも注目だ。
- 田口公子:竹内結子
- 白鳥圭輔:阿部寛
- 速水晃一:堺雅人
- 沼田利博:高嶋政伸
- 高階院長:國村隼
- 監督:中村義洋
- 原作:海堂尊「ジェネラル・ルージュの凱旋」(宝島社刊)