
盛りに盛った金髪にバッチリメイク、個性的なファッション、お供には亀のジミー。一之瀬ハルカ(桜井莉菜)は東京へとやってきた。しかし、そんな独特のスタイルが災いしてなかなか仕事も見つからない。彼氏に裏切られ、家族にも見放されて大阪の実家を飛び出して2週間、頼る相手もいないハルカはネットカフェ暮らしで、お金も底をつきようとしていた。
そんなハルカがようやく見つけたのは住み込みのキャバクラの仕事。そこで才能を発揮して初日から店のナンバーワンとなったまではよかったが、ある日、店長が夜逃げしてしまい、仕事も住むところも一度に失ってしまった。
落ち込むハルカを励ましてくれたのは同じ関西出身のホームレスのおっちゃん。そしてハルカは、街角で声をかけてきた男を頼ってタレントプロダクションへ。錦織(渡辺哲)の経営するそのちょっと怪しげな事務所で紹介されたのは、またしてもキャバクラの仕事だった。こうしてハルカは、アゲハという名前で働くことになった。前の店とは違ったしきたりに戸惑うことも多いが、目指すのはやはりナンバーワン。
錦織の姪で事務所で働くミキ(加賀美早紀)がルームシェアを持ちかけてくれて、住むところもできた。店では中学時代の同級生でナンバーワンのレイ(石原あつ美)がライバル。売れっ子ホストの疾風(細貝圭)は、なにかと声をかけてくる。そんな日々を過ごすうちに、ハルカの中に芽生えてきた気持ち。「本当はなにがしたいんだろう?」。
やがてハルカに大きな転機が訪れることになる。ミキが事務所を辞め、思いもかけない話をハルカに持ちかけてきたのだ――。