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作品スチール

火天の城

監督:田中光敏
出演:西田敏行 福田沙紀 椎名桔平 大竹しのぶ ほか

2009年9月12日(土)より全国ロードショー

イントロダクション

作品スチール

 戦国武将・織田信長が築城させた安土城。その築城の過程を描き、第11回松本清張賞を受賞した山本兼一の歴史小説『火天の城』が映画化を果たした。
 現代も語り継がれる前代未聞の城郭要塞建立の陰には、ひとりの知られざる名工の姿があった。物語は、これまで史実の表舞台に出ることがなかった宮大工・岡部又右衛門を主人公に据え、安土城築城の実態に迫っていく。
 岡部又右衛門を演じるのは、西田敏行。昨年ヒットを記録した『相棒 劇場版』『ザ・マジックアワー』での好演に続き、本作ではベテラン俳優ならではの円熟味を感じさせる。
 城作りに没頭する又右衛門を支える妻・田鶴には、円熟の演技を見せる大竹しのぶ。岡部家のひとり娘・凛には、これが本格的な時代劇初出演となる溌剌とした魅力の福田沙紀。ふたりの女性の存在が、物語にいっそうの奥行きを与えている。
 そして織田信長を演じるのは椎名桔平。当時の信長とほぼ同年齢となった椎名が、これまでにない信長像を見事に現出させた。
 『化粧師 kewaishi』『精霊流し』の田中光敏監督のもと、撮影に『おくりびと』の浜田毅、美術監督に『たそがれ清兵衛』『隠し剣 鬼の爪』の西岡善信、音楽には『レッドクリフ』『真夏のオリオン』の岩代太郎と、日本映画界の“名工”が揃った。 広大なオープンセットや豪華なセットにより描き出された本物の迫力。“破壊”が渦巻く戦国の世に繰り広げられた。豊かな“創造”のドラマが、スクリーンに描き出される。

ストーリー

作品スチール

 ときに天正3年(1575年)、長篠の戦いで甲斐の武田勢を破った織田信長(椎名桔平)は、翌天正4年(1576年)、その天下統一事業を象徴するかのごとき巨城を、琵琶湖を臨む安土の地に建築することを決意した。信長がそのために白羽の矢を立てたのが、今川義元との戦以来、十数年に渡って才気を評価してきた熱田の宮大工・岡部又右衛門(西田敏行)であった。
 「安土の山をまるごとひとつ、三年で城にせよ」。信長の直々の命を受け、即座に重責を引き受けた又右衛門であったが、城造りを指揮する総棟梁は、金閣寺を建立した京の池上家、奈良の大仏殿建造を担った中井一門といった名だたる番匠たちとの指図(図面)争いによって決めるという。一世一代の大仕事に、寝食すら忘れて指図作りに没頭する又右衛門。そしておこなわれた指図争いにおいても見事に勝利を納めた。
 こうして、前代未聞の城造りが始まった。門下の大工たち、そして妻・田鶴(大竹しのぶ)と娘・凛(福田沙紀)に支えられながら、又右衛門は築城を進めていく。しかし、巨大な城を支えるためにはその主柱(大通し柱)に、これまでになく巨大な檜が必要であった。理想の木材は木曽上松にあると踏んだ又右衛門は、意を決して信長の敵方・武田勝頼の領国に危険を顧みず分け入っていく。一方、安土の作事場では新たな戦乱の暗雲が立ちこめ、又右衛門の帰還を待つ大工たちも戦地への出立を余儀なくされる。さらに、妻の田鶴にも病魔が迫っていた。やがて勃発する悲劇的な争い、仲間の死。果たして、又右衛門は信長の野心を現実のものにすることができるのだろうか……。

キャスト

  • 岡部又右衛門:西田敏行

  • 岡部凛:福田沙紀
  • 織田信長:椎名桔平
  • 岡部田鶴:大竹しのぶ

スタッフ

  • 監督:田中光敏

  • 原作:山本兼一「火天の城」(文藝春秋刊)
  • 脚本:横田与志

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