
粟野健治(成宮寛貴)はいかにも今風のチャラチャラした若者。いつも女を自分の部屋に連れ込んでいる。
そんな粟野の部屋の1階下に住む杉山博(皆川猿時)は、32歳の売れないフリーライター。女に振られること5回、ほとんど人と顔をあわせない生活を送っている杉山は、粟野の部屋の音を盗み聞きするのが日課になっていた。ところがある日、居酒屋で酔っぱらった杉山は、ロリータファッションの太った女・玉木小百合(村上知子)と知り合い、そのまま小百合のマンションへと直行する。
デパートに勤務していた20歳のトモコ(中村ゆり)は、センター街でスカウトしてきた粟野との関係にハマり、粟野に言われるままランパブで働くようになる。粟野はいつも優しく接し、しつこく言い寄ってくる客からも守ってくれる。今まで感じたことのない幸福感を感じるトモコは、粟野に勧められるまま抜きキャバ、ヘルスへと仕事を変えていき、デパートを辞めてAVへ出演することになる。
青柳光一(吉村崇)はコスプレカラオケボックスでバイトする26歳。自分の意見もはっきり言えない青年だが、自分の部屋に帰ってきたときだけは、空想の世界でスーパーヒーロー“キャプテン・ボニータ”として地球を救う使命のために闘うのだった。
野心にあふれる粟野は、渋谷のセンター街で女に声をかけては風俗やAVで働かせるのが仕事。トモコもそんな女のひとりだった。ある日、粟野はマネージャーとして43歳のAV女優・佐藤良枝(濱田マリ)を任されることになる。良枝のペースに粟野はすっかり調子を狂わされてしまう。
大都会の片隅で生きる6人。やがて、この6人の人生は交錯し、思いもよらぬクライマックスが訪れる……。