
現在注目を集める劇団・ヨーロッパ企画の舞台劇を「踊る大捜査線」シリーズの本広克行監督のメガホンで映画化し、スマッシュヒットを記録した『サマータイムマシン・ブルース』から4年。ヨーロッパ企画×本広克行のタッグ第2弾が実現! ヨーロッパ企画の最高傑作との声も高い「冬のユリゲラー」を原作とした映画『曲がれ!スプーン』がいよいよ公開される。
クリスマス・イブ、喫茶店“カフェ・ド・念力”では、7人の超能力者が集まり、普段は隠している能力を存分に披露するエスパー・パーティーが開かれていた。そこにやってきたのは超能力者を探すテレビ番組の女性AD。本物の超能力者とばれては大変だと、7人は右往左往を始める……。
失敗ばかりだけどひたむきなAD・桜井米を演じるのは、東宝シンデレラとしてデビュー以降、映画にドラマに大活躍中の長澤まさみ。ヨーロッパ企画独特のユーモアあふれる作品世界に飛び込み、キュートな魅力を発揮している。
そして7人のエスパーには、ナイロン100℃所属でバンド“グループ魂”にも参加している三宅弘城、ヨーロッパ企画の諏訪雅、同じくヨーロッパ企画の中川晴樹、動物電気の辻修、コマツ企画の川島潤哉、ハイバイの岩井秀人、「THE3名様」の“パフェおやじ”も話題となった青年団の志賀廣太郎と、小劇場界のオールスターキャストが集結した。
脚本はもちろん『サマータイムマシン・ブルース』と同様に原作者であるヨーロッパ企画の上田誠自らが担当。音楽は話題作を次々と手がける気鋭の菅野祐悟。主題歌はYUKIが映画のために新曲「COSMIC BOX」を書き下ろした。
この冬、最高にキュートで温かなコメディ映画。この映画を、スプーンに念力を送ったことのある、全ての人々に捧ぐ――。

クリスマス・イブ。“カフェ・ド・念力”という喫茶店に、7人の男が集まっていた。実は小山(三宅弘城)、河岡(諏訪雅)、筧(中川晴樹)、椎名(辻修)、井手(川島潤哉)、神田(岩井秀人)、そしてマスターの早乙女(志賀廣太郎)は、いずれもテレポーテーションやサイコキネシス、透視、テレパシー、エレキネシスなどの超能力が使える本物のエスパーなのだ! ただし、その能力は若干難アリな、史上最弱のエスパーたちだったが。
普段は自分の能力を隠して生活を送る7人は、テレビ番組などで超能力への風当たりが増しているのを嘆きつつ、互いの能力を思う存分に披露しあう、年に1度のエスパー・パーティーを楽しんでいた。
そんな“カフェ・ド・念力”に、当の超常現象テレビバラエティ「あすなろサイキック」のAD・桜井米(さくらい・よね:長澤まさみ)がやってきた。米は、視聴者の情報を頼りに超常現象やエスパーを探すという番組企画の担当に抜擢され、喜び勇んでカメラを手に全国各地を旅して回ったものの、行く先々に待っていたのはインチキばかり。ついにディレクターから帰ってくるように命令がくだり、ひょんなことから最後の取材先として“カフェ・ド・念力”にやってきたのだった。
エスパーたちにとって、超常現象バラエティのスタッフはいわば天敵。自分たちの超能力がばれてはならないと7人のエスパーたちは大慌て。だが、超常現象の存在を信じ、失敗ばかりでもひたむきな米の助けになってあげたいとも思う……。
その上、パーティーを楽しんでいた7人の中に偽エスパーがいることが発覚する。果たして7人のエスパーと夢見るADのクリスマス・イブは、どんな結末を迎えるのか?