Jリーガーの京谷和幸(要潤)は、新加入ながらチームの中心として活躍し、ワールドカップ出場も目指す有望な選手だ。ある日の試合のあと、和幸はチームのチアリーダーのメンバー・陽子(島谷ひとみ)に一目惚れをする。
和幸は陽子に想いを伝えるが、別の男性に片思いをしていた陽子はそれを受け入れることができない。しかし、友人の後押しもあり、ふたりの距離は少しずつ近づいていく。そして「君を一生守るから」という和幸のまっすぐな気持ちは陽子の心を射止めた。ふたりは交際を重ね、やがて結婚の約束を交わす。
結婚式を翌日に控えた衣裳確認の日、和幸は姿を現わさなかった。その夜、心配する陽子のもとに届いたのは、和幸が事故に遭ったという知らせだった。
陽子は一命をとりとめた和幸に献身的に付き添う。だが、担当医の宮田(田中実)が告げたのは「もう歩くことはできないかもしれない」という衝撃の事実だった。
和幸の母・美幸(秋吉久美子)は、結婚をなかったことにしようと言う。そのほうがお互いのためだというのだ。それでも陽子は妻として和幸を支えようと決意を固める。
リハビリ生活の中で、ときにすれ違いぶつかり合いながらも、ともに歩んでいく和幸と陽子。ある日、車椅子バスケットボールのコーチ・近藤(細川茂樹)が和幸に車椅子バスケをやってみないかと声をかける。スポーツ選手として挫折を経験した和幸は、複雑な想いを抱えつつも練習を見学に行き、新たな目標に向かって歩み出すことを決める――。
パラレル
監督:武藤数顕
出演:要潤 島谷ひとみ 細川茂樹 秋吉久美子 ほか
2009年3月14日(土)シネマート新宿ほか全国順次ロードショー
2009年/カラー/35mm/ビスタ/88分
事故によって半身不随となったJリーガー。妻の愛に支えられ、彼は車椅子バスケットボールの選手として再起する――。
『パラレル』は、2008年北京パラリンピックで日本選手団主将をつとめた元・Jリーガーで車椅子バスケットボール選手の京谷和幸氏をモデルに、困難を乗り越えるひと組のカップルの姿を描いた感動作だ。
主人公の京谷和幸を演じるのはシリアスな役からコミカルな役まで幅広く演じ、『K-20 怪人二十面相・伝』『GOEMON』と出演作の続く要潤。本作では、モデルとなった京谷和幸氏に直々の指導を受け、激しい車椅子バスケットの試合シーンにも体当たりで挑んでいる。
和幸を支え続けるもうひとりの主人公・陽子には、人気シンガーで近年はミュージカル「赤毛のアン」主演をつとめるなど女優業にも力を入れる島谷ひとみが、待望の映画初主演。婚約者の事故という過酷な運命にまっすぐに向きあう芯の強い女性を魅力的に演じてみせた。もちろん、エンディングを飾る主題歌「SMILES」で歌声も聴かせてくれる。
和幸を車椅子バスケットボールへと誘うコーチ・近藤には細川茂樹、主治医の宮田には田中実、そして和幸の両親に市毛良枝と泉谷しげる、陽子の母親に秋吉久美子と、共演者にも豪華なメンバーが揃った。
監督は、数々のドラマのプロデューサーや監督をつとめ『三本木農業高校、馬術部』ではプロデューサーをつとめた武藤数顕。劇場映画初監督作となる本作では、丁寧にエピソードを積み重ねていく演出で、ひとりの男の挫折と再起を、彼を支える妻とのラブストーリーとしてスクリーンに描き出した。
- 京谷和幸:要潤
- 京谷(三木)陽子:島谷ひとみ
- 近藤修二:細川茂樹
- 京谷美幸:秋吉久美子(特別出演)
- 三木香苗:市毛良枝
- 三木陽治:泉谷しげる
- 星美奈子:畑野ひろ子
- 宮田明:田中実
- 中村香織:梅宮万紗子
- 野口茜:町本絵里
- 上吉原翔:阿部進之介
- 監督:武藤数顕
- 原案:京谷和幸
- 脚本:木村俊之
- 企画:久保忠佳
- プロデューサー:桜井俊之
- エグゼクティブプロデューサー:進亮/河野聡
- 製作指揮:芳賀正光
- キャスティング:忍足晃則
- 音楽:SA・KU・RA
- 主題歌:島谷ひとみ「SMILES」(エイベックス・エンタテインメント)
- 製作:「パラレル」フィルムパートナーズ(ギャンビット/ステイドリーム/バンダイビジュアル/ティーアンドエム)
- 配給:ギャンビット