余命1ヶ月の花嫁
監督:廣木隆一
出演:榮倉奈々 瑛太 手塚理美 安田美沙子 柄本明 ほか
2009年5月9日(土)より全国東宝系ロードショー
2009年/カラー/ビスタサイズ/ドルビーデジタル/129分

2007年4月5日、ひと組のカップルが都内で結婚式を挙げた。一見、どこにでもいそうな幸せなふたりと、そのふたりを祝う家族、そして友人たち。しかし、24歳のかわいらしい花嫁は末期がんに侵され、周囲の人々は彼女が「余命1ヶ月」であることを告げられていた――。
若年性乳がんと闘う長島千恵さんと、彼女を支える恋人の赤須太郎さんを追ったドキュメンタリー番組「余命1ヶ月の花嫁」は2007年7月に放送された。“検診の大切さ”と“明日が来ることの奇跡”を伝えたいと取材を受けた千恵さんの姿は多くの人々の感動を呼び、その後発売された書籍はベストセラーとなった。その感動の実話が、映画として登場する。
主人公のカップルには、NHK朝の連続テレビ小説「瞳」でヒロインをつとめ「メイちゃんの執事」も好評の榮倉奈々と、大河ドラマ「篤姫」や『アヒルと鴨のコインロッカー』の瑛太という、人気の若手俳優を起用。フレッシュなふたりがたしかな演技力で、限られた時間を大切に過ごそうとするカップルを熱演している。
そして手塚里美、田口トモロヲ、大杉漣、柄本明らベテラン陣がガッチリと脇を固める。
脚本は『252 生存者あり』『ジェネラル・ルージュの凱旋』など話題作を手がける斉藤ひろし。幅広い作風で知られ、『ヴァイブレーター』『M』などで多くの賞も受賞する廣木隆一がメガホンをとった。
24年の人生を懸命に生き抜いた千恵さんが残したメッセージが、いま、スクリーンをとおして人々の心に届けられる。

イベントコンパニオンの長島千恵(榮倉奈々)は、ある展示会場で赤須太郎(瑛太)と知り合い、交際を申し込まれる。だが、千恵には太郎の気持ちを素直に喜べない理由があった。千恵は、そのときすでに乳がんと診断されていたのだった。
悩みながらも太郎との交際をスタートさせた千恵だったが、太郎に病気のことを隠し続けることはできなかった。交際を始めてから数ヶ月後経ったある日、千恵は自分の病気のこと、そして手術で胸を切除しなければならないことを告白すると、太郎に別れを告げて姿を消してしまう。
そんな千恵を追って、太郎は屋久島までやってきた。「俺は変わらない。一緒に頑張ろう」という太郎の言葉に動かされ、千恵は再び太郎と生きていくことを決意する。
深い愛情で結ばれたふたり。しかし、ふたりに訪れた幸せは長くは続かなかった。千恵のがんが再発してしまったのだ。千恵は激しい痛みと闘いながら回復を信じて治療に励み、太郎は献身的に千恵を看病する。
やがて太郎や、千恵を優しく見守ってきた父の貞士(柄本明)と叔母の加代子(手塚理美)に告げられたのは、あまりにつらい事実だった。千恵の余命は、あと1ヶ月であるというのだ……。