
青柳雅春(堺雅人)は仙台市内で働く宅配ドライバー。ごく平凡な男だが、2年前に強盗に襲われていた人気アイドルを助けたことがある。青柳はアイドルの命を救った恩人としてマスコミで紹介され、いまだに青柳の顔を覚えている人も少なくない。
仙台市で総理大臣・金田の凱旋パレードが華々しくおこなわれる日、青柳は学生時代の友人・森田(吉岡秀隆)と会う約束をしていた。大学生のころ、青柳と森田、晴子(竹内結子)、後輩のカズ(劇団ひとり)の4人は仲のいいサークル仲間だった。大学卒業以来の再会を果たした青柳と森田だが、森田の様子はどこかおかしい。車の中で森田は青柳に「お前、オズワルドにされるぞ」と告げる。オズワルド、それはケネディ大統領暗殺の犯人とされている男の名だ。森田が青柳に「逃げろ。とにかく逃げて、生きろ」と言葉をかけたとき、大きな爆発音が起こった。近づいてくる警官の姿にわけもわからず車から飛び出し逃げ出す青柳。その背後で、車内に森田を残したまま車が爆発する。
青柳はテレビの報道で金田首相が爆弾を積んだラジコンヘリによって殺害されたことを知る。そして、事件に関係ある男として映し出されたのは、なんと青柳の姿だった!
次々に出てくる身に覚えのない証拠。青柳の立ち寄る先に現われる男たち。青柳は、自分がなにか大きな力によって首相暗殺犯に仕立てられようとしていることに気づきはじめる。
厳重な包囲網が張り巡らされる中、青柳は逃げる。一方、事件を知った晴子はカズに連絡をとろうとするが――。
警察に追いつめられていく青柳。彼に残された“武器”とは?