4階にある大鏡の前で夜の11時35分に「紫の鏡」と5回唱えると、怖ろしいことが起きる。その噂を確かめるため、ふたりの女子高生が夜の校舎へと忍び込んだ。翌朝、ひとりは顔の皮を剥がされた死体となって、もうひとりは正気を失った姿で発見された……。
そんな話を美奈子(紗綾)たちテニス部の部員にしたのは、顧問の佐々木先生(長澤奈央)だった。かつて学校のある場所に建っていた家で焼け死んだ少女の呪いだという、学校に伝わる噂話。それは先輩たちの作り話だと言い切る佐々木先生の言葉に部員たちは安堵するが、美奈子だけは奇妙な胸騒ぎを抑えられずにいた。
テニス部では、学校に泊り込んでの2泊3日の強化合宿を目前に控えていた。美奈子たち1年生が泊まることになったのは、あの噂話の大鏡がある旧校舎。部活の練習中に見かけた奇妙な人影や、合宿の前夜に同じテニス部員の絵里(上杉奈央)から送られてきた異様な写メールに、美奈子の不安は高まっていく。
そして合宿がスタートした日の夜、怖ろしい出来事が美奈子を襲う。実は怖がっている美奈子に絵里たちが仕掛けた悪戯だったのだが、翌朝、美奈子が目覚めたとき、校舎からは絵里の姿が消えていた。
絵里は練習が嫌で逃げ出したに違いないと決め付けた先輩たちは、連帯責任として美奈子たち1年生にある罰を与える。その罰とは、あの「紫の鏡」の噂話を実際に試すというものだった。記録用のビデオカメラを持たされ、美奈子たちは夜の旧校舎の4階を目指す……。
ムラサキカガミ
監督:三原光尋
出演:紗綾 長澤奈央 ほか
2010年6月5日(土)よりシアターイメージフォーラムにてレイトショー
2010年/カラー/63分
「紫の鏡」。その言葉を口にした者を待ち受けているのは、想像を絶する恐怖……。現代の怪談として中高生の間で広く知られている“紫の鏡”をモチーフに、本格的学園ホラー映画『ムラサキカガミ』が誕生した。
物語の舞台となるのは“紫の鏡”の怖ろしい噂が伝わる高校。テニス部の合宿で旧校舎に泊まることになった美奈子の周りで、奇妙な出来事が続いていく……。
11歳でグラビアデビューを飾ったのち、映画やドラマで着実に女優としてのキャリアを積んできた紗綾(さあや)が、美奈子役で長編映画初主演。『渋谷怪談 THE リアル都市伝説』『口裂け女』『山形スクリーム』など、すでに多くのホラー作品を経験している次代のホラークイーン候補が、不可解な出来事に怯える主人公の心理をリアルに表現する。
そして、テニス部の顧問・佐々木先生には、映画・ドラマで活躍し、主演最新作『ホテルチェルシー』でマートルビーチ国際映画祭最優秀主演女優賞を受賞した長澤奈央。そのほかドラマ「帝王」の上杉奈央、人気読者モデルの森下まい、多彩な活動を見せる安岡あゆみ、「ケータイ捜査官7」の岡本奈月ら、いま注目の若手女優・モデルが顔を揃え、恐怖の中にも華やかな魅力ももたらしている。
監督は『あしたはきっと…』『村の写真集』『しあわせのかおり』やドラマ「ケータイ刑事」などの三原光尋。幅広いジャンルを手がけるベテランが、登場人物の繊細な感情を伝える演出と、光と影を効果的に使った映像で、少女たちを襲う恐怖を巧みにスクリーンに描き出した。
- 紗綾
- 上杉奈央
- 森下まい
- 安岡あゆみ
- 岡本奈月
- 奥家沙枝子
- 井上木綿子
- 杵鞭麻衣
- 中村なおみ
- 安藤未理
- 土井玲奈
- 林佳代子
- 大隈友里香
- 伊藤寿賀子
- 松本さやか
- 中園彩香
- 長澤奈央
- 監督・脚本:三原光尋
- 製作:都田和志/三宅容介
- プロデューサー:小林洋一/村田亮/大垣修也
- 撮影:西村博光
- 照明:常谷良男
- 録音:小黒健太郎
- 衣裳:浜井貴子
- ヘアメイク:前田美沙子
- 特殊メイク・造形:藤原カクセイ
- 助監督:武正晴
- 制作担当:篠原大成
- 音楽:遠藤浩二
- 主題歌:Lay「RED」(rhythm zonw)
- 制作プロダクション:アールグレイフィルム
- 製作:エースクルーエンタテインメント/ポニーキャニオン
- 宣伝協力:アムモ
- 配給:日本出版販売