吉祥寺に住んでいる探偵小説好きの朝日奈くん(桐山漣)は、現在バイト探し中。求人広告を頼りに次々と電話をかけても、返ってくるのは募集は終わったという返事ばかりで、ため息をつく朝日奈くん。
そんな朝日奈くんの最近の日課は、カフェに行ってブレンドコーヒーを飲むこと。目当ては、カフェで働く女性店員さんだ。
ある日、カフェで朝日奈くんの隣のテーブルに座ったカップルがケンカを始め、朝日奈くんはとばっちりでひどい目に遭うことに。でもそのおかげで、あの店員さんの名前を知ることができた。彼女の名前は、山田さん(星野真里)。
その後、朝日奈くんと山田さんは思わぬ場所で再会。思いきって山田さんにメールアドレスを尋ねる朝日奈くんだけど、山田さんの左手の薬指には指輪があった。おまけに山田さんはこれから保育園に子供を迎えに行くところだという。それでもメールアドレスの交換には応じてくれた。山田さんの下の名前は、真野。「上から読んでも下から読んでもヤマダマヤですね」。そんな他愛ないメールをやりとりする朝日奈くんと山田さん。
それから、山田さんの娘の遠野(平澤宏々路)を連れて公園に遊びに行ったり、一緒に評判のお店に並んだり、ふたりの時間を重ねていく朝日奈くんと山田さん。山田さんは、朝日奈くんが昔、役者として演劇の舞台に立っていたことを知っていた。それがきっかけとなったのか、自分は「なんに興味があるんだろう?」と考える朝日奈くん。
なにかと朝日奈くんを気にかけてくれる哲雄先輩(要潤)や、飲み屋で出会う男(徳井優)、カフェの店長(村杉蝉之介)たちに囲まれて、今日も朝日奈くんは吉祥寺で暮らしている。果たして、朝日奈くんの想いの行方は?――
吉祥寺の朝日奈くん
監督:加藤章一
出演:桐山漣 星野真里 要潤 ほか
2011年11月19日(土)より吉祥寺バウスシアターほか全国順次ロードショー
2011年/カラー/HD/91分
朝日奈くんは吉祥寺に住む25歳。かつては役者を志していたが、いまはバイト生活の日々。そんな朝日奈くんが想いを寄せる山田さんは、結婚していて子供もいる。朝日奈くんの恋はどうなる?
独特の魅力を放ち若者たちの憧れを集める街・吉祥寺。『吉祥寺の朝日奈くん』は、そんな街を舞台にした中田永一の同名恋愛小説の映画化作品だ。吉祥寺でオールロケを敢行し、街のさまざまな表情をスクリーンに焼き付けた。
主人公の朝日奈くんを演じるのは「仮面ライダーW」主演で幅広いファンを獲得し、『RUN60』『君へ。』と主演映画の公開が続く桐山漣。これまでの役のイメージとは異なるちょっと弱気で線の細い青年を演じ、俳優としての幅広さを見せている。
ヒロイン・山田真野(やまだ・まや)には『さよならみどりちゃん』『私は猫ストーカー』などの星野真里。ホンワカとした中に繊細な雰囲気も漂わせ、朝日奈くんとの微妙な距離感を巧みに表現してみせた。
さらに、朝日奈くんのバイト時代の先輩・哲雄役に要潤。そのほか、徳井優、村杉蝉之介、柄本祐、田村愛、水橋研二ら、実力派キャストが顔を揃えている。そして、鈴木卓爾、安藤尋など映画監督がさりげなく顔を出しているのも注目だ。
脚本は『森崎書店の日々』など監督作もある日向朝子。「砂時計」「恋空」など、数多くの人気ドラマのプロデュースや演出を手がけてきた加藤章一が、初の劇場用長編作品のメガホンをとった。
また、吉祥寺を題材にした斉藤和義の名曲「空に星が綺麗〜悲しい吉祥寺〜」が主題歌に使われ、エンディングを優しく飾る。
吉祥寺で繰り広げられる、もどかしくてどこか初々しい恋、だけど――。朝日奈くんの想いが、あなたの胸を切なく揺らす。
- 朝日奈ヒナタ:桐山漣
- 山田真野:星野真里
- 藤村博善:柄本佑
- 高山加奈:田村愛
- 朝日奈良一:水橋研二
- 三田:東加奈子
- 飲み屋の客:宮崎将
- 山田遠野:平澤宏々路
- 舞台の俳優1:全原徳和
- 舞台の俳優2:加藤貴宏
- カフェの店長:村杉蝉之介
- 飲み屋の客:徳井優
- 哲雄先輩:要潤
- 監督:加藤章一
- 原作:中田永一「吉祥寺の朝日奈くん」(祥伝社刊)
- 脚本:日向朝子
- エグゼクティブ・プロデューサー:桜井良樹
- プロデューサー:松本治朗/越川道夫
- 撮影:戸田義久
- 照明:木津俊彦
- 美術:吉村昌悟
- 同時録音:森英司
- 音響:菊池信之
- 衣裳:宮本まさ江
- ヘアメイク:橋本申二
- 編集:菊井貴繁
- 助監督:久保朝洋
- 制作担当:中村哲也
- 音楽:野崎美波
- 演奏:ピアニカ前田+田畑伸明(ビューティフルハミングバード)+野崎美波
- 主題歌:斉藤和義「空に星が綺麗〜悲しい吉祥寺〜」
- 制作プロダクション:スローラーナー
- 製作:ヒラタフィルム
- 配給:アステア+スローラーナー