
ある“計画”を実行した5人の若者たち。彼らが手に入れたのは、帯封の付いた札束が5000万円分。それに加えてバラの札が25万円分の、しめて5025万円。
リーダー格の上野一成(植野掘まこと)に率いられた5人は、上野の後輩・北沢辰也(馬場良馬)の知り合いが管理する建物へと身を隠した。実行にあたった上野と辰也、見張り役の野間美奈(安亜希子)と宮脇千絵(土方くるみ)、車の運転手をした谷中洋平(標永久)、それぞれの働きに応じて、あらかじめ決めた割合で金を分けて終わり。すべては計画どおりのはずだった。
きっかけは、些細な出来事だった。5000万円を分けたあと残った25万円をどう分けるか。その議論が、やがて金の分け方への不満へとつながっていく……。
そもそものの始まりは、上野の借金だ。膨らんだ借金は、いつしか利子すら満足に払えなくない額に膨らんでいた。闇金の社長・守屋(草野康太)から執拗に返済を迫られていた上野は、ちょうど連絡してきた洋平に助けを求める。その洋平が持ちかけてきたのは、ある老人が自宅に置いている巨額の現金の強奪計画。上野がその誘いを断る理由はなかった。計画に加わるのは、洋平の彼女の千絵と、その友達の美奈。ほかにも人手が必要だと、上野は辰也に声をかける。上野に逆らえない上、闇金にも上野の知り合いだと知られてしまった辰也もやむなく計画に参加することに。
そして成功したかに思えた計画は、最後の最後で混乱へと向かう。真夏の密室に身を隠す5人の心に生まれていく欲望や不信。その中で5人が選ぶのは? 大金の行方は?