
車を滑らせてコーナーリングをおこなうドライビングテクニックのひとつ“ドリフト”は、現在では単なるテクニックにとどまらず、美しさや迫力を競うひとつのジャンルとなり、多くの愛好家=ドリフターが存在する。そんなドリフトに魅了された大学生たちを主人公にした映画が『ガクドリ』だ! 実在の大会「全日本学生ドリフト王座決定戦」=学ドリを題材に、学ドリ出場を目指す大学生ドリフターたちの姿を描いた群像劇である。
「仮面ライダーW」で仮面ライダーアクセル=照井竜を演じた木ノ本嶺浩、俳優・ミュージシャンとして活躍する加藤和樹、ファッション誌「Ray」のモデルとして人気の三浦葵と、注目の若手キャストが物語の中心となる3人の学生ドリフターを演じる。さらに、映画・舞台と出演作の続く佐々木喜英、演技にグラビアにと幅広く活躍する杉本有美、ドラマ「クローン・ベイビー」の菊田大輔らフレッシュな若手俳優たちのほか、貫禄の演技を見せる高知東生、嶋大輔らが脇を固める。
監督は『スピードマスター』(カーバトル監督)や『トミカヒーロー レスキューフォース爆裂MOVIE』などアクションを得意とする江良圭。音楽はアニメ「頭文字D」の主題歌を担当して車ファンにも人気のユニット・m.o.v.eのプロデューサーであるt.kimiraが担当。主題歌「oveRtaKerS」では、再始動を遂げたカリスマ的ロックバンド・LUNA SEAのRYUICHI KAWAMURAとSUGIZOがm.o.v.eとコラボレーションを果たしているのも注目だ。
学ドリを企画・運営する専門誌「ドリフト天国」の協力のもと、実際に学ドリを開催中の日光サーキットで撮影された大会シーンをはじめ、迫力のドリフトシーンもてんこ盛り。ドリフト映画の決定版がここに誕生した。

赤城山大学入学を控えた佐藤マサキ(木ノ本嶺浩)が一目惚れした自動車教習所の教官・菜々子(杉本有美)は、偶然にも赤大の卒業生。入学したマサキは、菜々子に近づくのを目的に、菜々子が在籍していた自動車部へと入部する。車のことなどろくに知らないマサキだったが “ドリフト”の魅力を知り、全日本学生ドリフト王座決定戦=学ドリ出場を目指す。同じ1年生の熊太郎(菊田大輔)のサポートもあり、徐々にドリフトの腕を上げていくマサキ。そんなマサキに、先輩の今井進(佐々木喜英)は厳しい態度で接する。そして……。
金に糸目をつけずに車のチューンナップを繰り返すお坊ちゃん学生の速水俊足(加藤和樹)は、口では「学ドリなんかに興味はない」とうそぶいているが、実は昨年の学ドリの書類選考に落ちたことを気にしている。周囲からは陰口を叩かれイライラを募らせる速水。だが、ある出来事が速水に車に興味を持ちはじめたころの気持ちを蘇らせていく。自分の原点を思い出した速水は、もう一度、学ドリ出場を目指す……。
雑誌記者の豊川(高知東生)は、峠に現われる“光の一団”を調べる中で、キャバ嬢のバイトで金を稼いで車につぎ込む女子大生・莉香(三浦葵)たちの存在を知る。「女にしかできないドリフト」を目指して日々の努力を欠かさない莉香たち“ドリギャル”だったが、学ドリ出場を前に、莉香を予想外の事態が襲う……。
愛車も境遇も違う大学生ドリフターたち。だが、ドリフトにかける熱い想いは変わらない。ドライバーだけでなく、彼ら彼女たちを支える人々の想いも乗せて、いま、学ドリが幕を開ける!