ライブまで7日。かおり(森下くるみ)の息子で保育園児の涼太は、保育園にいるときも、家で食事をしているときも、ノートPCを離さない。涼太は、あるバンドの動画配信に夢中になっているのだ。夜、涼太を家に残して、かおりは仕事場であるショーパブへと向かう。
ライブまで6日。高校生の美知子(二階堂ふみ)は、将棋のアマ大会決勝戦への進出を決めた。高校を卒業したら大学へは進まずにプロ棋士になるという目標を抱いている美知子だが、両親はプロ棋士になることに反対だ。両親と言い争ったあと、部屋で彼氏が貸してくれたCDをかける美知子。来週おこなわれるそのバンドのライブに、彼氏が誘ってくれているのだ。
ライブまで5日。人気急上昇中のロックバンド・神聖かまってちゃん(神聖かまってちゃん)のメンバーは、大きなライブを控えて取材を受けていた。取材のあと、マネージャーのツルギ(劔樹人)は、レコード会社の担当者に呼び出される。ツルギに担当者が示したのは、神聖かまってちゃんを大々的に売り出すための代理店も絡んだ一大プロジェクトだった。
ライブまで4日。昼間は清掃のバイトをしているかおりは、保育園での涼太の行動が問題となって園から呼び出しを受ける。美知子は、彼氏に誘われたライブの日が大会決勝戦と重なっていることを知らされる。このところツルギの様子がおかしいことに、神聖かまってちゃんのメンバーも気づきはじめていた。
お互いの存在も知らないかおり、美知子、ツルギ。彼女たちに共通するのは、神聖かまってちゃんの歌がそばにあること。そして、神聖かまってちゃんのライブの日が近づいてくる――。
劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ
監督:入江悠
出演:二階堂ふみ 森下くるみ 神聖かまってちゃん ほか
2011年4月2日(土)より渋谷シネクイント、ポレポレ東中野、下北沢トリウッドにて都内先行ロードショー
『SR サイタマノラッパー』が小規模な公開形態からのスタートにもかかわらずロングヒットとなり、気鋭の若手監督として広く名を知られるようになった入江悠。インターネットの動画サイトなどでの活動が話題を呼び、いまやカリスマ的な人気を誇るロックバンド・神聖かまってちゃん。現在の映画界、音楽界で注目されるふたつの才能が、奇跡の出会いを果たした。
「入江悠が神聖かまってちゃんの映画を監督する」という情報が流れたときから、世間では「音楽ドキュメンタリー映画か?」という予想が駆け巡っていた。だが、完成した『劇場版 神聖かまってちゃん/ロックンロールは鳴り止まないっ』は、その予想を覆す、神聖かまってちゃんの楽曲をモチーフに作られたフィクションの劇映画である。
物語の主人公は3人だ。プロ棋士を目指す女子高生の美知子。保育園児の息子を抱えて1日中仕事に明け暮れるシングルマザーのかおり。人気上昇中のロックバンド・神聖かまってちゃんのマネージャー・ツルギ。
美知子を演じるのは、役所広司監督『ガマの油』ヒロイン役で女優デビューして以降、さまざまな作品で活躍する二階堂ふみ。かおる役には、AV界で一世を風靡した森下くるみが映画初出演。そして、ツルギは実際に神聖かまってちゃんのマネージャーである劔樹人が本人役を演じている。
もちろん、神聖かまってちゃんのメンバーも本人役で出演。そのほか、若手の宇治清高と三浦由衣、子役の坂本達哉、舞台や映画で活躍する野間口徹、監督としての顔も持つ堀部圭亮ら、実力派のキャストが揃っている。
2月にクランクアップ、3月下旬に完成、4月2日公開という驚異のスピードで疾走する、テン年代の音楽映画の誕生だ。
- 二階堂ふみ
- 森下くるみ
- 宇治清高
- 三浦由衣
- 坂本達哉(子役)
- 劔樹人
- 野間口徹
- 堀部圭亮
- 神聖かまってちゃん(の子/mono/ちばぎん/みさ)
- 監督・脚本・編集:入江悠
- 企画:直井卓俊
- プロデューサー:布川均/齋見泰正/大槻貴宏/直井卓俊/大野敦子/野村一英/坪屋有紀/入江悠
- ラインプロデューサー:金森保
- 撮影・照明:三村和弘
- 録音:清水オサム
- 美術:原尚子
- 衣裳:篠塚奈美
- ヘアメイク:百瀬広美
- 整音・効果:山本タカアキ
- VFX:クワハラマサシ
- 仕上担当:田巻源太
- スチール:タイコウクニヨシ
- メイキング:手塚一紀
- 助監督:吉田亮
- 制作担当:田辺正樹
- 音楽:池永正二
- 主題歌・劇中歌:神聖かまってちゃん
- 製作:『劇場版 神聖かまってちゃん』製作委員会(ポニーキャニオン/ミュージック・オン・ティーヴィ/トリウッド/SPOTTED PRODUCTIONS/ワーナーミュージック・ジャパン/シネグリーオ/パルコ/ノライヌフィルム)
- 制作プロダクション:シネグリーオ
- 配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS