新人看護師の美山可奈(芳賀優里亜)は、深夜の院内を巡回中に立入禁止の地下室へと足を踏み入れた。そこには、袋に納められたいくつもの遺体が横たわっていた。その遺体のひとつが声を発したように感じ、急いで地下室から立ち去る可奈。
ナースセンターでは同僚の看護師たちが怪しげな噂話に花を咲かせている。病室に漂う異様な臭い、非常階段に現われたという影、そして、この病院に勤めはじめてまだ日の浅い可奈の知らない「あの事件」……。
再び夜の巡回中にあの地下室を訪れた可奈は、またしても遺体の発する声を聞く。袋に書かれたその遺体の名前は“矢野瑞希”。そして瑞希の遺体が発する言葉は「た・す・け・て」と聞こえた。
可奈は、病院内で唯一悩みを相談できる相手である精神科の医師・桂川頼子(英由佳)に“矢野瑞希”について尋ねる。桂川はためらいながらも、可奈がこの病院に来る前に院内で起きた連続殺人事件について話して聞かせる。医師や看護師、警備員、そして入院患者が殺害されたその事件の犯人はいまだ捕まっておらず、その殺された入院患者こそが瑞希だったのだ。
瑞希はこの世になにか想いを残しているのではないか? そう考えた可奈は、瑞希がいた病室の隣の部屋に入院する車椅子の少女・アリサ(谷内里早)に事情を知らないか尋ねるが、返ってきたのは「知ってどうするの?」という言葉。「真実を知りたいの」という可奈に、アリサは「見えてる、はずでしょ?」と謎めいた微笑みを返す……。
可奈の中で膨らんでいく疑問。やがて可奈は、あの地下室で先輩看護師(夏奈)と、外科医の木瀬(山口舞帝)の姿を目撃する。ついに可奈が知ることになる、病院に秘められた想像を絶する真実とは?
心霊病棟 ささやく死体
監督:福谷修
出演:芳賀優里亜 谷内里早 夏奈 松本勝 飯田ゆか 山口舞帝 英由佳 ほか
2011年9月17日(土)より23日(金)まで池袋シネマ・ロサにてレイトショー
2011年/カラー/HD/62分
病院の地下室で新人看護師が聞いた声。それは、かつて病院を襲った惨劇の被害者の叫びなのか? 病院内で次々と起こる怪異、医師たちの不審な態度。車椅子の少女の謎めいた微笑の意味は? 一体、この病院にはなにが秘められているのか?
映画、小説などで展開した『渋谷怪談』シリーズや、映画『最後の晩餐』『こわい童謡』、ゲーム「トワイライトシンドローム 禁じられた都市伝説」など、幅広いメディアで恐怖を送り出し続けるクリエイター・福谷修。彼が新作の舞台に選んだのは“病院”だ。『心霊病棟 ささやく死体』は、新人看護師を主人公にした、謎と恐怖が交錯するホラー作品だ!
ナース服に身を包み主演をつとめるのは芳賀優里亜。『End Call:禁番』『青い青い空』などで女優として高い評価を受ける芳賀が、怪異現象に怯えながらも真相を突き止めようとする主人公の多彩な表情を、力のある演技で表現している。
映画の中で強い印象を残す車椅子の少女には谷内里早。『火垂るの墓』で映画デビューし、主演作『魔法少女を忘れない』で好演を見せた期待の若手女優が、本作でも独特の存在感を放つ。
さらに、主人公の支えとなる精神科医を『DV』『百夜行』などの英由佳が演じ、落ち着いた演技で作品に厚みを増している。また、アイドルユニット“スマイル学園”で活躍する飯田ゆかが映画初出演を果たしている。そのほか、特殊メイクアップアーティストの顔も持ち、本作でも“MICHAELTY”名義で特殊メイクを担当している異色キャスト・山口舞帝にも注目だ。
心霊の恐怖と謎解きのミステリーが融合した『心霊病棟 ささやく死体』。クライマックスからラストへの展開は観客を闇の迷路へと導いていく。稀代のクリエイターと豪華キャストにより、衝撃のホラーがここに誕生した。
- 芳賀優里亜
- 谷内里早
- 夏奈
- 松本勝
- 小池みき
- 高野亜里沙
- 杉本千種
- 雪嶺えり
- 飯田ゆか
- 山口舞帝
- 英由佳
- 監督・脚本・原作:福谷修(小説「心霊病棟 ささやく死体」竹書房刊)
- 製作プロデューサー:小田泰之
- プロデューサー:弘瀬謙二
- 撮影監督:吉沢和晃
- 照明:三浦功嗣/岩渕康
- 録音:田代浩由紀
- 特殊メイク:MICHAELTY
- ヘアメイク:江原理乃
- 助監督:中原佑典
- 制作担当:田原勲
- 効果・MA:太田正一
- 編集:大橋正和
- 主題歌:altro mondo「I miss you」
- 宣伝協力:adm
- 製作:アムモ 98
- 配給:アムモ 98/エーアワーズ