暴走族同士のケンカの現場に現われた藤原陸=リク(徳山秀典)。リクはたったひとりだけで、大勢の暴走族を素手で叩きのめす。ケンカで無敵のリクは、暴走族グループ・風神の助っ人として金で雇われ、その日暮らしの毎日を送っていた。
ある夜、いつものように風神に呼び出されたリクは、偶然ひとりの青年と出会う。ある事情でプロボクシングの道を断念した棚夫木克海(佐藤祐基)だった。風神のメンバーの相手をする棚夫木の鋭い動きに興味を惹かれたリクは、棚夫木にケンカをふっかけるが、リクの繰り出す拳はすべてかわされ、逆に棚夫木のたった一発のパンチでダウンしてしまう。
おさまらないリクは、棚夫木の着ていたジャージの文字を頼りに棚夫木の所属する西田ボクシングジムを訪ねた。棚夫木はジムにおらず、代わってリクの相手をしたのは現役プロボクサーのメガトン山本(渋川清彦)。リクは山本に一発の拳を当てることもできず、ヘトヘトになりジムをあとにする。そのとき山本は、リクが秘めるボクシングの素質を見抜いていた。
棚夫木に負けたことがきっかけとなり風神との関係が悪化し、リクはこれまでの居場所を失う。だが、リクは棚夫木や山本の姿からボクシングというスポーツの奥深さを知り、ボクシングの道に進むことを決意する。
山本の紹介で運送会社で働きながら、西田ジムで練習に励むリク。山本や、保育士を目指す千尋(平愛梨)、運送会社の社長(梅沢富美男)、ジム仲間の宮本(古川雄大)たち、あたたかくリクに接する人々と過ごす中で、他人を寄せつけようとしなかったリクも少しずつ変わっていく。
いくつもの壁がリクの進む道には待っている。しかしリクは、くじけることなく仲間たちとともに走り続ける――。
タナトス
監督:城定秀夫
出演:徳山秀典 佐藤祐基 平愛梨 ほか
2011年9月10日(土)よりユーロスペースにてレイトショー ほか全国順次公開
暴走族の助っ人として、拳を武器に生きてきた孤独な不良少年・リク。だが、優れた才能を持ちながらプロの道を断念したボクサー・棚夫木(たなぶき)との出会いが、リクの運命を変えていく――。
元ボクシング世界チャンピオンの竹原慎二が原案をつとめたことで話題となったボクシングマンガ「タナトス 〜むしけらの拳〜」が、『タナトス』として、ついに実写映画化を果たした!
主人公・リクを演じるのは、「さくら心中」など人気ドラマや映画への出演が続く徳山秀典。ボクシング経験を持つ徳山がさらにトレーニングを積んで撮影に臨み、見事な肉体と原作者も太鼓判を押したボクシングの技術を披露する。また、エンディング主題歌「愛のまま永遠に」の歌と作詞も、ミュージシャンとしての顔も持つ徳山自身が手がけている。
そして、リクの永遠のライバルとなる棚夫木役には、ドラマなどで活躍し、主演の徳山との共演は「仮面ライダーカブト」以来となる佐藤祐基。そのほか、ヒロインの千尋に『20世紀少年』シリーズの平愛梨、先輩ボクサーの山本に個性派の渋川清彦。さらに、若手俳優の古川雄大、大口兼悟たちが、リクを取巻く人々を演じる。また、原作者の竹原慎二をはじめ、ガッツ石松、輪島功一、レパード玉熊、佐藤修、薬師寺保栄と、元ボクシング世界チャンピオンたちが特別出演しているのも注目だ。
脚本・監督は『ガチバン』『静かなるドン 新章』などの城定秀夫。精力的に新作を手がけ注目される気鋭の監督が、テンポよい展開と巧みな演出で、ボクシングにかける男たちの青春を鮮やかに描き出した。
ボクシングの聖地・後楽園ホールで撮影されたクライマックスの臨場感は必見。スピード感あふれるボクシング映画の傑作だ。
- 徳山秀典
- 佐藤祐基
- 平愛梨
- 渋川清彦
- 古川雄大
- 大嶋宏成
- 大口兼悟
- 斉藤一平
- 白石朋也
- 秋本奈緒美
- 升毅
- 梅沢富美男
- 竹原慎二(特別出演)
- ガッツ石松(特別出演)
- 輪島功一(特別出演)
- レパード玉熊(特別出演)
- 佐藤修(特別出演)
- 薬師寺保栄(特別出演)
- 監督・脚本:城定秀夫
- 原作:竹原慎二・落合裕介「タナトス 〜むしけらの拳〜」(小学館ヤングサンデーコミックス刊)
- 製作:山田浩貴/林瑞峰/久保和明/長田安正/小浜圭太郎/白鳥久男/塩月隆史
- 企画協力:木暮義隆(小学館)
- プロデューサー:西健二郎/久保和明
- キャスティングプロデューサー:河村剛史(ビーオネスト)
- ラインプロデューサー:高橋広正
- 撮影監督:田宮健彦
- 録音:小林徹哉
- 美術:赤星裕史
- スタイリスト:田中美由紀
- ヘアメイク:前田美沙子
- アクション監督:柴田愛之助(OHARA BROS.)
- 編集:城定秀夫
- 音楽:タルイタカヨシ
- 主題歌:徳山秀典「愛のまま永遠に」(作詞:徳山秀典/作曲:MOKU/編曲:M.Henderson)(GORDIE ENTERTAINMENT)
- 協力:小学館
- 制作プロダクション:レオーネ
- 製作:「タナトス」製作委員会(GPミュージアムソフト/ヒューマックスコミュニケーションズ/レオーネ/ユナイテッドエンタテインメント/ミュージックシネマズジャパン/NPO法人 日本ベトナム交流センター/ラフター)
- 配給・宣伝:ユナイテッド エンタテインメント