
クリーニング屋の勘太郎はじめ商店街の人々が企画したのは、下駄屋のシゲさんと旧友・ノブさんを再会させるサプライズ・イベント! ところがシゲさんとノブさんが仲たがいしていたことが判明。計画は“わや(ダメ)”になってしまうのか?
近所に住む人々であっても、互いに干渉しない生活が当たり前になっている現在。『WAYA! 宇宙一のおせっかい大作戦』は、“おせっかい”と言われても自分のことのようにご近所さんの世話を焼く人々が繰り広げるドタバタの騒動をとおして、ご近所づきあいのあり方を現代に問う群像劇だ。
舞台となるのは名古屋の円頓寺商店街。地元有志の「商店街を舞台にした映画を作りたい」という願いからこの映画は生まれた。商店街はロケに協力しているのはもちろん、映画のために商店街内に芝居小屋を建設。建設の様子は劇中でも使われている。
物語の中心となる青年団団長・勘太郎を演じるのは、愛知県出身のお笑いコンビ・スピードワゴンの井戸田潤。下駄屋のシゲさんにはベテランの矢崎滋。シゲさんの娘で勘太郎の初恋の人・冴子には水野美紀。そのほか、ルー大柴、藤田朋子、モロ師岡ら実力派キャストや、もちろん井戸田の相方・小沢一敬も共演。また、映画のもうひとりの中心人物といえる冴子の息子・和也役を演じた子役・三輪泉月(みわ・みづき)の巧みな演技も注目だ。そして、名古屋から全国に向けて展開するアイドルグループ・SKE48のメンバー・松井珠理奈と矢神久美がオーディションを経て起用され、映画初出演を果たしている。
監督はこれが劇場用作品第2作となる古波津陽(こはつ・よう)。前作『築城せよ!』に続く愛知県を舞台にした作品で、地元との連携を大切に、地元有志による原案を活かして、人と人の“結びつき”を描いた心地よい群像コメディを完成させた。

名古屋・円頓寺商店街は、かつてほどの賑わいはないものの、いまでも人情を大事にする商店主たちが店を切り盛りしている。
青年団団長の勘太郎(井戸田潤)は、30年にわたって商店街を支えてきてくれた下駄屋のシゲさんこと野田滋(矢崎滋)に感謝を込めたイベントを提案するが、派手なことを好まないシゲさんはその提案を辞退。しかし、シゲさんに恩のある勘太郎は諦めない。商店街のほかの人々とともにシゲさんのサプライズイベントを計画する!
シゲさんの奥さん・淳子(小島範子)の協力を得て手に入れた古いアルバムには、演劇に打ち込んでいた若いころのシゲさんの写真が。その隣にはいつも仲良さげな友人の姿があった。勘太郎は、商店街のイベントとしてシゲさん主演の劇を上演し、その舞台上でシゲさんと友人を再会させようと決意する。夫と揉めて息子の和也(三輪泉月)を連れて実家に戻ってきているシゲさんの娘・冴子(水野美紀)は乗り気ではないが、勘太郎や洋品店のえり(藤田朋子)、喫茶店のマスター・西(モロ諸岡)、パン屋のペーター(マシュー・ロット)たちは着々と計画を進めていく。
やがてシゲさんの友人・ノブさん(ルー大芝)は大衆演劇の役者をやっていると判明。勘太郎の依頼にノブさんは協力を約束してくれたが、その矢先にシゲさんがノブさんを「宇宙一嫌いな奴だ!」というほど嫌ってることが明らかになってしまう……。
これではイベントがうまく行くはずもないが、どうせならふたりを仲直りさせてしまえ! 和也が出会った老人・伊丹(服部公)と孫の早苗(松井珠理奈)、街を出ようとしている女子高生のもみじ(矢神久美)とその兄・公一郎(小沢一敬)たちも巻き込んで「宇宙一のおせっかい大作戦」が始まった!