
インテリアデザインを仕事にする美咲は、クラブのオーナー・大と出会い、そこに“運命”を感じる――。
20年にわたりパリコレに参加する世界的デザイナー・RYNSHU(リンシュウ)。映画制作会社・MASATOMO DREAM CORPORATIONを設立し、新たな表現に挑戦するRYNSHUが、製作総指揮・企画・脚本・衣装・監督をつとめる映画第1弾となるのが『9 3/4』(ナインスリークォーター)だ。東京を舞台に“生きる”ことへのメッセージを託した大人の純愛ストーリーが展開される。
主人公・美咲を演じるのは、アダルトビデオ界で絶大な人気を誇りバラエティなどにも活躍の場を広げるRio。RYNSHU監督と親交のある写真家・安珠の推薦によって主演に起用されたRioは、監督の期待に応えて繊細な女性の心理を巧みに演じてみせた。また、RYNSHUが作詞を手がけたエンディング主題歌「Say you love me」で歌声も聞かせてくれる。
そして美咲の友人たちには、グラビアを中心に活躍する太田千晶と、舞台などで活躍し映画『Girl's Love』で主演をつとめた下宮里穂子。それぞれタイプの違った女性を魅力的に演じている。また、ファッションモデル出身で俳優としての活躍が期待される萬浪大輔が、美咲の恋の相手・大を演じる。
さらに、作曲家・ミュージシャンの織田哲郎、ヒップホップグループ“ブラック・アイド・ピース”のwill.i am、ファッションジャーナリストの山室一幸ら、RYNSHUの服のファンである豪華な顔ぶれが特別出演しているのも注目だ。
色彩・構図など、監督のこだわりを反映した美しい映像は、観客を独特の世界へと引き込んでいく。世界的デザイナーの鋭敏な感覚でとらえられた“TOKYO”で“恋愛”と“性”がアーティスティックに描かれる。

さまざまな人の想いが交錯する街・TOKYO。
代官山で小さなインテリアデザイン事務所を経営している芳野美咲(Rio)のもとに、美しい赤い花が届けられた。贈り主の名はわからない。だが、美咲には思い当たる名前があった――。
その少し前、美咲は友人たち(太田千晶、下宮里穂子)と3人でクラブへと夜遊びにやってきた。一風変わった店の造りが気に入った美咲にひとりの男が声をかけてきた。男の名前は藤井大(萬浪大輔)。このクラブのオーナーだった。
インテリア事務所社長とクラブのオーナーとして出会った美咲と大だったが、ふたりが互いをひとりの男性として、女性として見るようになるまでに時間はかからなかった
。
美咲の誕生日は3月4日。大の誕生日は9月4日。大に惹かれる美咲は、誕生日占いの本を眺めながら大との“運命”を感じていた。
やがて美咲は大の部屋を訪れる。そこで美咲が体験するのは、これまで美咲が知らなかった、刺激的で甘美な、エロティックな時間――。
大との恋は、美咲をより美しくしていく。だが、どこか美咲との間の距離を保とうとするような大。「人と深く関わりたくないんだ」。大の言葉に美咲は戸惑い不安にかられていく。美咲の友人たちは彼女のことを心配するのだが――。
切ない大人の恋に行き先は?