袴田良作(ほっしゃん。)は売れない役者。学生時代は自主制作映画で監督・主演もつとめたが、プロとなってから回ってくるのは死体などの端役ばかりで、たまにセリフがある役がもらえてもNGを連発する始末。当然、生活費や家賃は妻の麻美(麻生久美子)頼りだ。その麻美はろくな努力もしていない良作に厳しい態度。良作は妻からなじられたり、暴力を振るわれたりと、虐げられる日々を送っている。
ある日、良作はマンションのロビーで管理人の上野しのぶ(戸田恵子)から金色の壺を渡される。しのぶによると「幸運の壺」だという。怪しんで受けとるのを拒んだ良平だったが「あなたに必要」と強引に押しつけられてしまった。
部屋に戻ると麻美はご機嫌斜めで、いつにも増してきつい言葉を良作に浴びせかけてくる。なんとかなだめようとする良作だが、収まらない麻美はふとした弾みで部屋の中で転倒、頭を打って死んでしまった! 良作がいつも麻美にいびられているのは周囲の知るところ。自分が殺したと疑われるのではと脅えた良平は、麻美の死を隠すことに。
そこに、タイミング悪く良作の妹・エリカ(佐津川愛美)がやって来た! 麻美がいないことを不審がるエリカをなんとかごまかし、夜中に死体を処理しようとする良作だったが……。
エリカの彼氏の翔(前田公輝)やその友人たち予期せぬ訪問者や、1階下の部屋に住む男・高橋(藤森慎吾)たちも巻き込んで、事態は予想外な方向へと転がっていく。「幸運の壺」が招き寄せるものとは一体? 「ツボにはまった」不幸な男はどこへ向かうのか?
幸運の壺 Good Fortune
監督:小川通仁
出演:ほっしゃん。 麻生久美子 戸田恵子 ほか
2012年2月25日(土)よりシネマート新宿ほか全国ロードショー
2011年/HD-CAM/アメリカンビスタ/ステレオ/83分
人気お笑い芸人のほっしゃん。が長編映画に主演! 監督はバラエティ番組「踊る!さんま御殿!!」「恋のから騒ぎ」などを手がけるディレクター・小川通仁! といえば、誰もが笑い満載のコメディ映画を想像するだろう。だが、完成した『幸運の壺 Good Fortune』は、笑いは笑いでもブラックな笑いが詰め込まれた「どツボにハマった男」の物語だ。
ほっしゃん。演じる主人公は、売れない役者の良作。美人だけどこわーい妻にいじめられる不遇な日々な送る良作は「幸運の壺」を手に入れたある夜、ひとつの問題に直面することになる。それは、目の前にある「死体」をどうするか……。
良作の妻・麻美を演じるのは、現在の日本映画界を代表する女優のひとり、麻生久美子。ほっしゃん。と夫婦役というだけでもミスマッチ感覚たっぷりなのだが、本作では険しい表情できついセリフを連発。普段のイメージからは意外に思える恐妻っぷりを見せてくれる。
そして、物語の鍵となる「幸運の壺」を良作に渡すマンションの管理人・しのぶ役には幅広いジャンルで活躍する戸田恵子。良作の妹・エリカには若手実力派の佐津川愛美。麻美役の麻生を含め、各年代を代表する女優が豪華共演を果たしている。
そのほか、若手の前田公輝、個性派・福田転球に加え、お笑い界からオリエンタルラジオの藤森慎吾や雨上がり決死隊の蛍原徹らが共演。また、テレビでお馴染みのあの人の出演も見どころだ。さらに、渡辺哲、麿赤兒のベテランが存在感を見せる。
ツキのない人生を送る男のもとに「幸運の壺」とともに訪れた予想もつかない事態。先の読めないストーリー展開がジワジワ観客を引き込んでいく、異色サスペンスの登場だ。
- 袴田良作:ほっしゃん。
- 袴田麻美:麻生久美子
- 上野しのぶ:戸田恵子
- 袴田エリカ:佐津川愛美
- 島本修:福田転球
- 小澤翔:前田公輝
- 高橋浩司:藤森慎吾(オリエンタルラジオ)ほか
- 蛍原徹(雨上がり決死隊)[友情出演]
- ヨネスケ
- 黒川彰:渡辺哲
- 松平洋之助:麿赤兒
- 監督:小川通仁
- 脚本:福間正浩/加藤浩平/佐藤友治
- 制作代表:石澤顕/水谷暢広
- 制作統括:桜田和之/菅賢治/岡本昭彦
- エグゼクティブプロデューサー:竹内尊実
- Co.エグゼクティブプロデューサー:寺内壮/神蔵克/仲良平
- プロデューサー:藤井裕也/大塚泰之/城下拓也
- 撮影:上野彰吾(J.S.C)
- 照明:鳥越正夫
- 録音:関根光晶
- 美術プロデューサー:北島和久
- 編集:河原弘志
- 選曲:志田博英
- 記録:小関ひろみ
- 助監督:井原真治
- 制作担当:飯塚昌夫
- スチール:江尻千世子
- エンディング曲:音速ライン「music」(YOSHIMOTO R and C.,LTD)
- 制作プロダクション:日テレアックスオン/三城
- 制作:日本テレビ放送網株式会社
- 企画・製作:吉本興業株式会社
- 配給:よしもとクリエイティブ・エージェンシー