まだ、人間
監督:松本准平
出演:辻岡正人 穂花 上山学 ほか
2012年5月26日(土)よりヒューマントラストシネマ渋谷ほかにて全国ロードショー
2011年/カラー/FullHD(BD上映)/ステレオ/132分
始まりは、ひとりの人間の死だった。大手企業に勤めるサラリーマンの達也は、死んだ男とともに消えた金を追い、男の婚約者・ルカとともに、男の残した手がかりを追う。一方で、達也は、偶然知りあった同じ大学出身の若者・リョウに昔の自分の姿を重ね、行く場所のないリョウに部屋を貸す。そして同性愛者のリョウは、達也への想いを募らせていく……。
『まだ、人間』は、現代社会の中でもがくように生きる若者たちの姿を、高い湿度を感じさせるタッチで描いた作品だ。監督は、本作が初の劇場公開作品となる松本准平。東京大学建築学科を卒業し、かつてはお笑い芸人を目指したこともあるという異色の経歴を持った新人監督だ。『まだ、人間』では、クリスチャンの家庭に育った自身の体験も反映された独自の視点で社会に目を向けている。
その監督の感性に呼応するように、出演者には実力派俳優たちが集まった。主人公の達也を演じるのは、幅広い作品に出演する若き個性派であり、監督としての顔を持つ辻岡正人。松本の自主作品『エデン』を観た辻岡が自ら松本との仕事を希望し、本作の主演に至った。そして、達也と行動をともにするルカは、女優としての評価も高まる穂花(ほのか)。同性愛者の若者・リョウには松本作品に以前より出演する上山学。さらに『冷たい熱帯魚』の鮮烈な演技が記憶に新しいでんでん、日本映画界の名バイプレイヤー・根岸季衣のベテラン勢が脇を固める。
2012年の東京をさまよう3人の若き魂。彼らが行きつく先はどこなのか? やるせない結末の果てにあるものは? 『まだ、人間』は、観客に「なにを見るか」を問う。
- 辻岡正人
- 穂花
- 上山学
- でんでん
- 根岸季衣
- 大澤真一郎
- 増田俊樹
- 三坂知絵子
- 柴やすよ
- 加藤亮佑
- 監督:松本准平
- 脚本:松本准平
- 脚本協力:風間淡然
- 企画:松本准平/辻岡正人
- 製作:松本准平
- プロデューサー:松本准平
- 撮影:関将史
- 編集:松本准平
- 録音:日暮謙
- 美術:池田彩
- 衣裳:柿崎幸子
- メイク:関口朝海
- ライン・プロデューサー:松井祐一郎
- 制作:速水駿
- 助監督:清水正誉/天野大地
- 宣伝プロデューサー補:松井祐一郎
- 音楽:鈴木光男
- 主題歌:チーチ「アンドロイド」
- 配給・宣伝:ティ・ジョイ