
17歳の高校生・翔太朗(綾部祐二)は不良少年。威勢はいいが面倒なことが嫌いで、同級生が絡まれていても見て見ぬふり、ケンカとなればすぐにナイフをちらつかせたりと、どこかやることが中途半端。彼女の愛里沙(福田沙紀)はそこが不満だ。
翔太朗の父親・三郎(宇梶剛士)は、家の中では厳しいが、外ではペコペコと頭を下げる。そんな父親の態度が以前から気に入らなかった翔太朗は、ある夜ついに口論の末、父親にナイフを向ける。揉みあいになった父子を止めようとして、母親の潤子(森口瑤子)は頭を強く打って病院に運ばれてしまう。
もともと心臓が悪かった母親の容態は思わしくない。ロビーで母親の手術が終わるのを待つ翔太朗の前に、どこかいわくありげな男・坂田(安達健太郎)が現われた。落ち込む翔太朗をバカにするような坂田の態度に苛立った翔太朗は臨戦態勢に。坂田も受けて立ち、ふたりの拳がお互いの顔面を捉えた瞬間――ふたりは病院のロビーではなく、広大な原っぱに投げ出されていた。原っぱの真ん中には“建設予定地”の文字が。ここはどこだ?
わけもわからぬまま町をさまよう翔太朗が見たのは、まだ高校生の三郎(上山竜司)の姿だった。そしてその傍らには、同じく女子高生の潤子(平田薫)が。翔太朗と坂田は30年前にタイムスリップしてきてしまったのだ! なんとか現代に戻る方法を探す翔太朗の携帯に、時間を越えて愛里沙からのメールが届く。そこに記されていたのは、衝撃的な知らせだった――。
やがて、翔太朗を心配する愛里沙もタイムスリップして30年前にやってきた。翔太朗たちは“運命”を変えるための行動を開始する。昭和56年のバレンタインデイ、硬派な昭和の不良と現代のヤンキーたちは、一体なにを起こすのか?