百年の時計
監督:金子修介
出演:木南晴夏 ミッキー・カーチス 宍戸開 水野久美 井上順 ほか
2013年5月25日(土)よりテアトル新宿にてロードショー ほか全国順次公開
2013年/カラー/HD/16:9/5.1ch/105分

若き美術館学芸員・涼香と、久々の帰郷を果たした現代美術の巨匠・行人(こうじん)。ふたりは、行人の心に残るある面影を探しはじめる。手がかりとなるのは、百年前からときを刻む懐中時計――。
香川県を走る高松琴平電気鉄道・通称“ことでん”は、2011年に路線開業100周年を迎えた。この“ことでん100周年”を記念した作品として、高松市を中心とした香川県オールロケで作られた映画が『百年の時計』だ。
監督は「平成ガメラ」三部作や『DEATH NOTE』『ばかもの』などで知られる娯楽映画の名手・金子修介。『私の奴隷になりなさい』などを手がける気鋭の脚本家・港岳彦とともに、百年にわたり人々を運んできた“ことでん”の歴史の中で哀しい恋の記憶が浮かびあがってくる、切なく、そしてあたたかい人間ドラマを完成させた。
主人公の神高涼香を演じるのは『二十世紀少年』などの木南晴夏。映画初主演となる本作では、まっすぐでひたむきな若き学芸員をキュートに好演している。そして安藤行人役には歌手・俳優として長いキャリアを持つミッキー・カーチス。型破りな現代アートの巨匠という役柄を、彼ならではの持ち味でチャーミングに演じてみせた。
さらに、行人の記憶に残る女性を演じる中村ゆり、涼香の父役の井上順や、鈴木裕樹、岩田さゆり、宍戸開、水野久美ら、若手からベテランまで豪華なキャストが顔を揃えている。
ことでんの全面協力により実現した実際の車両を用いて撮影されたクライマックスは、やがて映画でしか表現できない世界へと観客を誘っていく。そして百年の歴史をたどる電車の旅は、感動のラストへ向かう。

香川県・高松市。美術館の若き学芸員・神高涼香(木南晴夏)は、初めて自分が企画した展覧会の開催を前に準備に励んでいた。涼香が企画したのは、地元出身の現代美術の巨匠・安藤行人(ミッキー・カーチス)の回顧展。行人を迎えに美術館の上司とともに空港に赴いた涼香は、悪戯好きの行人の奔放な行動にいきなり翻弄されるが、無事に久々の帰郷を果たした行人は市内にアトリエを構えて回顧展に向けた新作制作の準備に入る。
順調に回顧展の準備は進むと思われた矢先、涼香のもとに突然思わぬ連絡が入る。行人が回顧展を中止にしたいと言い出したというのだ。慌てて行人のアトリエに向かった涼香に、行人は新作を作る意欲を失ってしまったのだと告げる……。
涼香は、なんとか行人の気持ちを変えさせようとする。そんな涼香に行人は古い懐中時計を見せる。それは、行人が名を上げるきっかけとなった作品のモチーフとなった時計だった。かつて、若き日の行人が故郷・高松を離れる日、電車の中で見知らぬ女性がこの時計を行人にくれたのだという。もし、時計をくれた女性が誰だったのかがわかれば、失った創作意欲をもう一度取り戻せるかもしれないという行人。
こうして涼香は、時計の元の持ち主を探すことになった。父親でタクシー運転手の邦男(井上順)や、地元を走る高松市琴平電気鉄道・通称“ことでん”の運転士で恋人の建冶(鈴木裕樹)の力を借りながら、街のあちこちに残る記憶をたどり、少しずつ手がかりを得ていく涼香。やがて涼香は、100年前からときを刻む懐中時計にまつわる悲しい恋の物語を知る……。
そして、やはり100年間ずっと人々を乗せてきた“ことでん”が、大切な想いを運ぶ……。